「自由活動領域」更新終了に際して

2007年3月2日金曜日。平日に休みがとれた私は、「平日しか運行されていない路線バスに乗る」ような旅程を組んで、出かけた。最初の目的地は福島県の石川である。いろいろと思案した結果、新白河まで新幹線で行き、そこからJRバス白棚線で磐城棚倉まで行き、そこからJR水郡線に乗って磐城石川まで行くルートをとった。郡山まで新幹線で行って水郡線に乗ってもいいし、新白河からは福島交通のバスで石川に行く方法もある。しかし、私は青春18きっぷを使っていたということで新幹線に乗るのは最低限にしたい、久しぶりに専用道を走るJRバス白棚線に乗りたい、水郡線にも乗りたい、という理由で以上のようなルートをとったのである。

異変があったのは磐城棚倉駅で列車を待っていたときのことだ。急病人がいたという理由で列車が6分ほど遅れているという。磐城石川で乗り継ぐバスの接続時間はちょうど6分である。駅員に接続はされるかと聞いたが、バスは福島交通であり他社線ということでわからないという。そこで私は時刻表に載っていた福島交通の電話番号に電話をかけて訊ねてみた。電話をかけた営業所は私が乗るバスを運行する営業所と違う営業所だったようだが、列車が遅れていることを連絡しておくという。それをお願いする。ただ、実際は列車は十分強遅れていた。磐城石川に着いたのも定時より十分強遅れた時刻であった。

列車が降りてバス乗り場に駆けだしたのだが、バスは待っていなかった。一応バス停の時刻表に書かれていた営業所の電話番号に電話をかけてみる。確認してみると、列車が遅れたことは聞いているからバスは列車を待って発車するという。待っていれば来ると言ってきた。とりあえずその言を信じてバスを待ってみることにした。ところが二十分ほど待ってもバスは来ない。もう一度電話をかけてみる。窓口氏によると、女性の客がバスに乗りたいのだが列車が十分ほど遅れているというような旨を電話をかけてきたため、バスの運転士に列車を待つように指示した。駅を出てから経由する営業所にはそのバスは十分ほど遅れて来た、ということだった。私以外の乗客が営業所に電話をかけてきたということだ。確かに、私が乗っていた列車が降りてきた女性が公衆電話で電話をかけているのを目にした。もしかしたら、バスが待っていなかったので、家の人に迎えに来てもらうなり、タクシーを呼ぶなりするために電話をしたのかもしれない。

そういうわけで、わざわざ平日に仕事休んで来たにも関わらずこのようなアクシデントが発生してしまった。失敗をすることで冷静に考えてみて自己の行動の無意味さを識る。全く意味がない行動なんてないのだろうが、かけたコストに見合わない結果を生み出しているのは確かである。その後、私は「路線バスの旅」をやめることを考えていた。確かに、最近は路線の廃止やダイヤの改変があったり、だいぶ各地の路線バスに乗ったこともあって、計画を立てることに苦慮しているという現実がある。それでもまだ計画を生み出すことはできるが、このようなことが起きるとそこまでしてやることはないのではないか、と考えてしまう。更に言えば前サイトfree-life activityから7年以上続いていた「路線バスの旅」は当サイトの精神的支柱と言うべきコンテンツである。それをやめるということは、当サイトを続けることをやめるということに自ずとつながってくる。そこまで考えた結果、当サイトの更新の終了を宣言することにした。

当サイトのコンテンツのうち、政治系資料庫は今や当サイトのエースコンテンツであり、それなりに役に立っているという自負もあるので、別サイトである政治情報データベースと合わせた形で、政治情報サイトの一コンテンツとして存続する。また、旅行記録の訪問駅記録は単純に自分にとって便利なコンテンツなので、どこかで存続させる予定である。また、文章の杜に移す予定だった、小企画の[食]カテゴリの記事などは、別のサイト(おそらくブログ)で存続させる予定である。それ以外のコンテンツについては更新終了とする。

更新終了ということで閉鎖(各コンテンツのファイルをサーバから削除)とはしない予定である。このアドレスには、何らかの形で存続、保存する各コンテンツへのアクセスのための手段を残していくつもりでいる。

それでは、左様なら。

2007/03/03