江川崎駅(高知県四万十市) ↓西土佐バス(360円・約30分) 口屋内(高知県四万十市) ↓高知西南交通(850円・約40分) 中村駅(高知県四万十市) ↓高知西南交通(1400円・約60分) 清水バスセンター(高知県土佐清水市) ↓高知西南交通(1800円・約75分) 宿毛駅(高知県宿毛市)
5月の大型連休を利用して、短期集中で四国南部を横断する路線バスの旅を行う。スタート地点は高知県の江川崎とする。江川崎から中村に抜けるバスは一度乗ってみたかったバスである。そういう、今まで気になっていたバスや場所を絡めつつ、高知県、香川県、徳島県を横断する路線バスの旅を敢行する。
今回、Twitterを使ってリアルタイムで実況する形をとった。[実況ログ]
▼口屋内行き(口屋内・四万十川線)
江川崎駅から四万十川の下流に向かって口屋内に行くバスに乗る。観光シーズンであるが、乗客は私だけだった。その数十分前に川バスという江川崎から中村まで直行するボンネットバスが運行しているので、観光客はそちらのほうに流れるのだろう。もっとも、その川バスを近くの道路で見かけたが、乗客は三人くらいしかいなかった。
最初、四万十川の左岸を走るのだが、津大橋を渡って右岸を走ることになる。このあたりから道が狭くなってくる。部分的に広くもなるのだが、狭い部分では車とすれ違うのも一苦労である。運転士氏曰く、行楽シーズンはよそから来た車が多く通って、そういう車は地元の車と違ってとにかく突っ込んでくるので、バスも思うように走れないとのこと。右手には四万十川と、時折カヌーで川を下っている人が見える。こういう景色にもこの場所らしさを感じる。遅れて到着するかもしれないとは言われていたが、ほぼ定刻通りに口屋内に到着。結局、乗客は私だけだった。
▼中村駅行き
口屋内では中村駅行きに乗り換えるが、このバスは中村から来て口屋内で折り返すことになっている。その中村から来るバスがなかなか来ない。口屋内を発車予定時刻を少し過ぎてようやく来た。もっとも、中村では時間はだいぶあるので多少遅れても何ら問題はない。このバスの運転士氏もよそから車はかまわず突っ込んでくる、というようなことを言っていた。地元の人はみんなそう思っているのかもしれない。乗客が私だけということもあって、他にもいくつか話を聞いた。途中、工事中のところがあって、その部分を抜けるのに多少時間がかかった。おそらく、徐々に道路工事を進めているのであろう。昔は江川崎と中村を結ぶバスには吐瀉用の洗面器を備え付けられていたというから、その当時に比べればまともになったのかもしれない。中村に近づくと道路は整備されてくる。中村市街を通って、中村駅に到着。ここも乗客は私だけだった。今のところ貸切バスの旅になっている。
▼足摺岬行き
中村に来たのは約3年ぶりだが、駅舎が新しくなっていた。その中村駅から足摺岬行きのバスに乗る。今度は数人の乗客がいた。前の二つのバスは運賃電光掲示板もアナウンスもないバスだったが、このバスはその装備はついていた。国道321号線を南下し、四万十川にしばし並行する。河口近くで四万十川とは分かれて山側に入っていく。新伊豆田トンネルをくぐると土佐清水市に入る。しばらくすると海が見えてくる。ほぼ国道を走るが、以布利では国道を外れて集落をまわっていった。土佐清水市街に入り、清水プラザパル前で降りる人が多く、私と足摺岬まで行くと思われる人が残った。地図で確認したところ清水バスセンターが市街地に近いようなので私はそこで降りることに決めていた。ところがバスは市街地から離れていく。清水バスセンターは清水高校に近い街の外れになった。後で得た資料によると、今年の3月13日に清水バスセンターが移設し、今まで清水バスセンターだった場所が清水プラザパル前になったようだ。
▼宿毛駅行き
土佐清水市街地を歩いて、バスセンターに戻って宿毛駅行きのバスを待つ。新しい待合所やトイレもあるので、バスを待つのであればバスセンターはいい環境である。清水プラザパル前から来たバスに乗る。バスセンターの敷地に乗り入れた。少し進んだ養老というバス停の近くの海の駅あしずりでは土佐・龍馬であい博を行っていた。ジョン万次郎が土佐清水に縁があるということによるようだ。ここでの乗り降りはなかった。少し進んで竜串も観光地である。ここでも乗り降りはなかった。もっとも、足摺海洋館は17時に閉館ということで、時間が遅いということもあるだろう。観光地では客は乗ってこないが、何でもないようなところから、お遍路さんが乗ってくる。この光景は四国らしい。
しばらく走ると大月町に入る。このあたりから北向きに針路を変える。海とその向こうに沈む夕日を見ることができた。しばしの間、海とはお別れとなり、山間を走ることになる。ずうっと走ってふれあいパーク大月では一分ほど停車した。このあたりになるとだんだん暗くなってくる。宿毛市に入ると終点宿毛駅ももうすぐだ。松田川を渡ってもうだいぶ暗い宿毛駅に到着。
この日は江川崎から中村に抜けるのがポイントだった。このバスは数年前からずっと乗りたかった路線でもあって、今回の計画ではまず第一に優先して組み込んだ。本来は土佐清水で一泊する予定だったのだが、このあたりホテルも少なく、いくつかあたっても満室のようだったので、宿毛まで進んでしまうことにした。