四国南部横断の旅 第3回 朝倉→後免 2010/05/04

行程

朝倉駅前(高知県高知市)
 ↓県交北部交通(1840円・約105分)
長沢(高知県いの町)
 ↓嶺北観光自動車(1000円・約50分)
大川局前(高知県大川村)
 ↓嶺北観光自動車(680円・約35分)
田井(高知県土佐町)
 ↓高知県交通(1660円・約60分)
領石第一(高知県南国市)
 ↓土佐電ドリームサービス(360円・約15分)
後免町(高知県南国市)

序文

今日は朝倉から高知県北部の山間地域をまわって後免まで行く。

今回、Twitterを使ってリアルタイムで実況する形をとった。[実況ログ]

詳細

11.朝倉駅前(10:45)→長沢(12:10)  県交北部交通  1840円  約95分  (#761)

▼長沢行き

高知営業所から来た旧本川村、現いの町にある長沢に行くバスに乗る。7人ほどの乗客がいた。まず伊野に向かってそこから北上して山間を目指すのだが、伊野に着く前に渋滞にかかってしまった。伊野の街を過ぎても渋滞は続く。街を過ぎると国道33号線と国道194号線の分岐点がある。国道33号線には仁淀川を渡る橋が架かっているのだが、そちらのほうが混んでいた。国道194号線はそれほど混んでいなかった。このバスが進むのは国道194号線で、この分岐点を過ぎると渋滞は解消された。仁淀川の向こう岸で何かイベントをやっているようで、それが渋滞の一因だったのかもしれない。ここから先は順調に進んでいく。ただ、蛇行する仁淀川に沿って道が通っているので、カーブは多い。車とバイクの衝突事故があったようで、警察がいるところもあった。定刻より5分ちょっと遅れて柳の瀬出張所に到着。ここで運転士が交代した。少し進んで出来地を通過する。ここから越知に通じるバス路線があって乗ってみたいと思っていたのだが、今回は時間があわずに乗れなかった。出来地には少し離れた場所に食事をとれる店があるようだった。ここから仁淀川は越知のほうに伸びており、こちらは上八川川に沿って進むことになる。やがて高岩に到着。ここには吾北むささび温泉があり、ここで降りる人がいた。更に進んで思地に到着。ここが旧吾北村の中心地となる。このあたりでは大きな集落であるということは言えると思う。その次のバス停は「スベット」であった。語源は不明である。ここから旧本川村にかけて上っていくことになる。この上り坂はかなり急なものだったが、自転車で上っていく人もいた。また、坂の途中のバス停で若い女性が降りていった。高知に住んでいて休日を利用して実家に帰ってきたのだろうか。その人が降りて、旧本川村に入った時点で乗客は私ともう一人になっていた。長沢の集落に入って一人降りて、終点長沢まで行ったのは私だけだった。

12.長沢(12:20)→大川局前(13:07)  嶺北観光自動車  1000円  約50分  (#762)

▼大川局前行き

長沢からは嶺北観光自動車のバスに乗って大川村に行く。このあたりの村はだいたい合併してしまっているが、大川村は残っている。そして、離島にある村を除くといちばん人口が少ない村が大川村ということになる。バスで長沢に着いて少ししたら大川局前行きのバスがやってきた。長沢にはトイレもあった。旧本川村の中心地ということで一通りの施設は揃っているようだったが、時間がなかったためはっきりと見ることはできなかった。

乗客は私だけった。結論から言うと途中から乗ってくる人もいなかった。特にアナウンスもなく運賃表示板もないので黙々と進む。まずは国道194号線を北上する。ここまで来るといちばん近い街は愛媛県の西条になるようで、西条までの距離を示した標識を多く見かけた。西条まで行く路線バスがあれば是非乗ってみたいところだが、そういうバスはない。本川トンネルを抜けると西条に進む国道トンネルとは別れ、右に曲がる。今までは国道だったので道がよかったのだが、ここから道が細くなる。日の浦の集落に入る。ここでは更に細い道に入った。少し進むと大川村に入る。沿っている川は吉野川である。吉野川の北岸をずっと進んで、終点大川局前に到着。バス停は局前とあるが、近くには村役場もあり、ここが村の中心になる。

13.大川局前(14:20)→田井(14:55)  嶺北観光自動車  680円  約35分  (#763)

▼田井行き

大川村では1時間くらいの時間がある。食堂でもあったらご飯でもと思ったが、食堂らしき建物はあるものの普通の人家のようでやっているのかやっていないのかわからない。関東一周の旅で行った常陸大宮市の旧美和村で入ったようなわかりやすい食事処であれば入ったのだが、どうもよそ者には入りにくい。一応そういうことは想定していたので、朝倉で買ったパンを吉野川を見ながら食べることにした。大川村といえば、早明浦ダムができたことで村の中心部が水没したことで知られる。そういう情報を知らないと、単にゆるやかに流れる大河がある風景にしか見えなかった。

大川村中心部より南側にある土佐町の黒丸から来た田井行きのバスに乗る。先客が一人いた。大川村から田井に向かう道も細くて吉野川に沿って曲がりくねった道だ。土佐町に入り、しばらく走り上吉野川橋を渡り南越トンネルをくぐって国道439号線に入る。今までとは違う真っ直ぐで整備された道である。国道をしばし走って田井に到着。嶺北観光自動車の本社がある。

14.田井(15:25)→領石第一(16:23)  高知県交通  1660円  約60分  (#764)

▼県庁前行き

田井から高知まで行くバスに乗る。田井から数人の乗客がいた。高知行きのバスは北岸経由と南岸経由があって、土佐町から本山町にかけて二つの経路がある。私が乗ったのは北岸経由で、吉野川の北岸を走る。橋を渡るときに早明浦ダムが見えた。少し走ってまた吉野川南岸に戻る。あとは国道439号線を大杉に向かって走る。途中で乗り降りする人が数人いた。やがて大杉駅に到着。駅に敷地まで乗り入れるが乗り降りする人はなかった。後で時刻表を調べてみると、この便は鉄道と接続していないようだ。ここからしばらくはJR土讃線と並行する。繁藤駅前を過ぎると土讃線と分かれることになる。根曳峠を越えるとずっと下り坂で、長沢の手前で上げた高度を一気に下げる感じだ。ここまで来ると私が降りる領石も近い。田井から乗った人もまだ乗り続けるようで、おそらく高知まで行くのだろう。

15.領石第一(18:16)→後免町(18:32)  土佐電ドリームサービス  360円  約15分  (#765)

▼後免町行き(植田線)

領石第一から今日のラストランナーの後免町行きに乗るのだが、次のバスまで2時間近く待たなければならない。そのあたりを歩いたり、道の駅で早めの夕飯を食べたりした。領石は南国インターチェンジがあり、自動車交通の要衝になる。

植田から来た後免町行きのバスに乗る。この系統は高知空港まで行く便もある。少し遅れてやってきた。先客はいなかった。領石から後免まで、あまり広くない道を走っていく。途中から乗ってくる客はなかった。後免駅前を通過して土佐電鉄の路面電車が通る通りに出て、少し走って後免町に到着。電車乗り場とバス乗り場とローソンが一体化していた。

結文

この日も高知泊なので土佐電鉄に乗って高知に戻った。未踏の高知県北部の山間部に足を踏み入れるというのが今回の目的で、バスの本数も少なくリカバリーも利かないので心配な面はあったが、無事に計画を遂行できてよかった。個人的には長沢、大川、田井でのこの乗り換えは、ダイヤ設定も含めて白眉だと思うのだが、そういう乗り換えの旅をする人は皆無なのだろう。

地図

詳細なルート(ALPSLAB route)

集計


初出 : 2010/05/23
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