1978年の最長片道切符の旅  第22日 長浜→敦賀 2004/08/13

前書き

今日の朝は比較的遅い時間の起床だ。それでも普段よりは早いわけだが。

本編

長浜(7:39)→米原(7:48) 3417M 新快速

新快速の姫路行きが今日のトップランナーだ。長浜の時点でもかなりの乗客がいる。

最後の琵琶湖を左手に見つつ南下していく。田村ではあまり乗ってこなかったが、坂田ではそこそこ乗ってくる。新幹線やら東海道本線やらをくぐって米原に到着。私はここで降りる。米原でだいたい座席が埋まったようだ。

米原(8:02)→岐阜(8:50) 2314F 快速

今度乗る快速金山行きの列車が発するホームに行ったら、既にあふれんばかりの人がいた。こういう状態だったので着席は諦めていたのだが、その気になれば座れたかもしれない。発車間際に大阪方面から来た快速列車が到着し、そこから乗り換えてくる人が多くいて立つ余裕もないほどの大混雑になった。

大きな荷物を持った若い女性が旅程表を確認していたので、覗いてみると、広島から夜行快速列車に乗ってこの列車まで乗り継いできたようだ。最終目的地は東京のようである。そういえば東京ではコミックマーケットが開催されている頃で、それを目指している人もいるのかもしれない。

混雑を謝るアナウンスが車内に流れる。そういえば昨日の加茂から乗った列車はワンマンだったとはいえ、一言も謝らなかったな、などと思いつつ岐阜県に入って関ヶ原を越える。垂井からも人がたくさん乗って、東京の通勤列車並みの混雑である。私は自業自得であるが、地元の人はたいへんであろう。

大垣に着いてたくさんの人が降りた。東京へ行くのであれば、大垣から新快速に乗り継ぐのが正しい。まだ混んではいるが余裕がだいぶでてきた。

岐阜(9:02)→富山(12:18) 39101 特急[ひだ1号]

ここからは下呂まで普通列車で行ってそこから特急に乗る予定だったのだが、先ほどの混雑で少し疲れたのに加え、乗る予定の一本前の特急[ひだ1号]が岐阜に入線してきたのを見ると禁煙自由席が空いていたので、ここから特急に乗ってしまうことにした。指定席は空きはなかったようだが、自由席は空いているものだ。当然青春18きっぷは使えないので、車内で精算をする。富山までの特急券と乗車券で6620円也。特急列車の車内は落ち着いていた。

鵜沼では日本モンキーパークの観覧車が見えた。やがて木曽川が見える。水面がきらきら光っている。岐阜を出て最初の停車駅が美濃太田で、ここから乗ってくる人がけっこういた。

進行方向の右側に座ったので、しばらくは飛騨川を臨むことができる。飛水峡は川の水量はそれほど多くはなかった。川では釣りをしている人がいる。

下呂に到着。温泉ホテルが建ち並ぶ。降りる人、乗る人も多い。確かに賑わいがある。

高山に近づいてきたところで座席の移動を敢行する。私が乗っている車両は高山で切り離されるので、富山まで行く車両に移る必要があるのだ。だったら最初からそちらに乗るべきなのだが、そちらの唯一の自由席は喫煙車なのであった。列車は宮トンネルにさしかかる。その前に車掌による解説があった。トンネルに入ったところで移動を開始。そのときに指定席を突っ切っていくわけだが、確かに満席という情報のとおり、席は埋まっていた。高山止まりの7号車から、富山まで行く9号車へ。喫煙車だがそれほどもくもくしていなかった。座席に空きがあったのでそこに座る。

やがて列車は高山に到着。この車両からここで降りる人はそれほどいなかった。高山から乗ってくる人が多く、座席はだいたい埋まった。まわりに煙草を吸う人はいなかった。

宮川に沿って列車は進む。川の流れは下りになっている。飛騨古川で降りる人が多く、だいぶ空いた。ここからは山が迫った険しい場所を通っていく。それを抜けて猪谷に到着すると、大集落に来たような感覚になる。ここから富山県になる。

ここからは神岡の方から流れてきた神通川に沿っていく。やがて富山平野に入り、山が遠くなっていく。「立山連峰の山並みが薄くみえます」という案内がされたが、見えた立山連峰は本当に薄かった。越中八尾を経て、井田川を渡ったあたりから富山の街並みが見えてくる。神通川を渡って、富山に着。

富山(13:13)→福井(15:39) 552M

富山で食事をとって一息つく。ここからは普通列車を乗り継いで北陸を通り抜ける。

富山から乗るのは黒部から来た普通列車福井行き。3両編成だった。富山で20分弱停車する。ほとんどの人が富山で降りていったが、残っている人もいた。その間に特急列車が何本も先に行く。乗っている乗客を見ると、長距離を移動しそうな人が多い。

駅を出ると再び神通川を出て富山市街の外に出る。小杉で高校生など、降りる人が多かった。やがて、庄川を渡る。川遊びをしている人がいた。高岡でいくらか乗客が入れ替わる。福岡、石動と富山県の端に近づくにつれ乗客が減っていく。県境を越える人はさほどいないようだ。

倶利伽羅峠をトンネルで越えると石川県に入る。最初の停車駅がその名も倶利伽藍だ。ここから北陸有数の都市、金沢へと近づいていくわけだが、乗客はそれほど増えない。そのまま金沢に到着。ここで10分ほど停車する。この長い停車時間の間に、特急列車を何本も先に通す。その間にじわじわと乗客が増えてくる。この時間だと金沢から自宅のほうへ帰る人が多いのか。

しばし走って、松任でも特急通過待ちのために4分間停車する。のんびりとしたものだ。明峰では小松空港へと降り立つ飛行機が見えた。空港の最寄り駅、小松は高架化されてすっかり新しくなった。

巨大な観音像が見えてきて、加賀温泉に到着。ここで降りる人が多かった。大聖寺は石川県最後の駅で、ここから福井県に入っていく。富山・石川県境を越えるときよりは乗客が多い。結局、石川県では通り過ぎただけで一切途中下車をしなかった。

芦原温泉、丸岡などを経て、終点福井に到着。富山から福井まで乗り通した人は私以外にも何人かいたようだ。福井駅は工事中だった。また、先の台風で被害を受けた越美北線は代行バスで営業しており、その表示があった。

福井(16:22)→敦賀(17:10) 148M

福井から乗るのは普通列車の米原行きに乗る。416系というのか、やけにゆったりした列車である。福井の時点で座席が埋まって、立つ人もいる。普段は16時16分発だが、臨時で今日は22時発のようだ。

鯖江では降りる人もいて、立つ人はいなくなった様子である。武生でもこぞって降りていくのかと思いきや、乗る人も多い。

南条のあたりからはだいぶ山がちになってくる。トンネルも多い。最後に控えるは北陸トンネルで、全長13,870メートル。トンネルを抜けると敦賀に到着。ここで降りる。

後書き

長浜から敦賀までは40Km弱で普通列車で行っても40分もかからないが、こうして1日かけて行くのがこの旅の仕様となっている。この日は予定よりも早く目的地に到着したことと、明日でこの8連戦が終了するということで、断っていたアルコールを口にすることにした。日暮れ後に宿に到着して翌日の朝が異常に早いということになると、あまり飲む気になれない。


初出 : 2005/01/23
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