由比駅上(静岡県由比町)←bc06 ↓徒歩 県営興津団地前(静岡県清水市) ↓静岡鉄道(330円・約25分) 新清水(静岡県清水市) ↓静岡鉄道(510円・約40分) 新静岡(静岡県静岡市) ↓静岡鉄道(890円・約65分) 藤枝駅(静岡県焼津市) ↓静岡鉄道(920円・約60分) 相良営業所(静岡県相良町) ↓静岡鉄道(600円・約25分) 浜岡営業所(静岡県浜岡町) ↓静岡鉄道(410円・約20分) 大東町役場(静岡県大東町) ↓静岡鉄道(330円・約15分) 静鉄横須賀車庫/横須賀車庫(静岡県大須賀町) ↓遠州鉄道(630円・約60分) 浜松駅(静岡県浜松市)→bz13 ↓遠州鉄道(530円・約55分) 新居町駅(静岡県新居町)→bc08
由比駅で降りたのは私一人。駅舎を出て石段を昇ると由比駅上のバス停がある。一ヶ月半前に来た場所である。ここから興津までは約5.5Km。結論から言えばこんな看板もあったりして、歩道が整備されていて歩きやすかった。実際この区間を歩く人は皆無であろうが、自転車で行く人は多いようで、さすがに大幹線である。途中人家はほとんどない。これなら路線バスを通す意味はない。24時間営業の食堂があったが、途中休憩もしないで歩き通した。予想通り一時間で着くつもりだったのだが、途中で道を間違えてしまい、多少時間をロスしてしまった。ちなみに土曜日の朝、興津方面から富士に行くバスが1本あるようである。
県営興津団地前バス停はありがたいことにベンチがあった。座ってバスを待つ。定時に少し遅れてバスが到着。乗り物は楽だと思った。だめですかこんな感想は。興津駅で降りる人は静岡方面へ向かうのだろう。清水駅でも何人か降りた。私は新清水で降りる。
新清水でパサールカード三千円分を購入。近くのコンビニエンスストアでトイレを借りて、洗面所で汗ばんだ腕や顔を拭き、さっぱりしたところで静岡行きのバスに乗る。JRや静岡鉄道とほぼ並行しているだが、短距離を乗る人が多く、清水市内はほぼ各駅停車。途中、大河ドラマに便乗した葵博の会場の近くを通り、新静岡に着。
新静岡は静鉄の本拠地ということもあって数多くのバスが発着する。これから乗るのは中部国道線という藤枝まで行く路線である。丸子や岡部といった鉄道の恩恵を受けない地区を走り、本数も多い。始発なのに何故か定時より遅れて出発した(これにはからくりがあるのだが、それについては後述する)。途中のバス停で停留所から少し離れている場所で慌てて手を挙げるおばさん二人。信号のある交差点で急停車せざるを得ないバス。迷惑な話である。丸子の辺りではとろろじるを食べさせる店が何店かあった。乗客は少なかったが、藤枝市内に入ると多くなった。藤枝大手で運転士が交代。交代直後、信号が赤になって急停車。その後、「はい停まります」って、停まってから言ったって遅いじゃないか、と突っ込みを入れたくなる運転ぶりで、藤枝駅に到着。おなかが減ったところに、ロッテリアが目の前にあったので迷わず入店。
藤枝からは御前崎行きのバスに乗る、はずだったのだが、バス乗り場に行けば何故か相良行きのバスが停まっていた。時刻表を見ると、土曜休日は御前崎行きのバスはなかった。仕方ないので相良行きに乗ることにする。ところでこのバス、かなりのろい。今まで乗ったバスもそうだったのだが、このバスは余計ゆっくりなのである。「ゆっくり走ろう静鉄バス」という標語でもあるのだろうか。急いでいるわけではないのでかまわないが。榛原でジャマイカ人(推測)が乗ってきた。楽器をたくさん持ってどこまで行くのかと思ったのだが、坂井という何も変哲もないバス停で降りた。私は終点の相良営業所で下車。乗りとおしたのは私一人だった。まあ、いつものことであるが。
相良からは特急バスに乗って浜岡まで行くことにする。特急という種別のバスにはあまり乗りたくなかったのだが、やむを得ず乗ることにする。特急らしいデラックスな車両だった。しかし、相良で客は総入れ替え。しかも、停まるバス停も普通とたいして変わらなかった。どうやらここまで来ると普通と変わらないらしい。途中車の列を発見。客の話によると今日カインズホーム(チェーンのホームセンター)がオープンしたらしい。また、原子力館の近くも通った。浜岡と言えば原発であるが、場違いな施設が乱立しているわけでもなく、原発の街とは気づかないほど普通の街だった。
ここからは大須賀行きのバスに乗る。時刻を確認して辺りを ぶらぶらしようかな、と思った矢先、あるはずがない掛川行きのバスが発車した。おかしい、と思いもう一度時刻表を見ると、「第2・第4土曜日は日休日ダイヤで運転しています」と書かれた文字の上に白いビニールテープが貼ってあった。浜岡営業所に行き、受付の人に聞いてみると、やはり今日は土曜ダイヤではなく、日休日ダイヤで運転しているとのこと。ショックである。ちなみに中部国道線もこのダイヤが適用されるので遅発ではなく定時発だった。失意のうちに、近くにあったヤオハンで涼しんだりした後、掛川行きのバスに乗った。静鉄バスにしては速い速度で走ったが、途中時間調整を何回かやった。それでも、あっけなく大東町役場に着いた。
大東町は雰囲気からして人口八千人くらいかと思ったら、あとで調べたら二万人以上いるらしい。どこにそれほどの人が住んでいるのだろうか。ここから目立つ店などクリーニング店くらいなものである。椅子に座ってバスを待っていたら、いかにも自民党に投票しそうな老人が隣りに座った。同じバスに乗るのかと思ったら、温泉施設行きのバスに乗っていった。結局袋井行きのバスに乗ったのは私一人。途中で一人バスに乗った。私が降りた静鉄横須賀車庫で一人バスに乗った。
次のバスの時間まで二時間以上ある。あまりにも暇なので、AEON系のショッピングセンターまで歩いて行ってみることにした。道程3Km。ゲームセンターでは地元の兄ちゃんに混じってエプロン姿のお母さんまでゲームに興じている。なんか大須賀町民を骨抜きにするような施設である。1時間くらい居て歩いて戻った。歩きすぎて朦朧となる。ここから乗るのは遠州鉄道のバスである。静鉄の車庫とは道路を挟んで向い側。町内のバス停も同じ所にあるのに停留所名が違ったりして、両社は仲が悪いのであろうか。遠鉄の横須賀車庫で1000円分のETカードを買おうとしたら、ないと言われた。浜松のターミナルには売っていたのだが、1000円分は稀少らしい。バス自体は大須賀町から浅羽町、福田町、竜洋町という地味な町を経て浜松へ向かう。地味なので途中うとうとしてしまった。同地域にお住いの方、申し訳ない。途中掛塚で運転士が交替した。これで630円は安い。静鉄と違って動きも早い。しかし、本数は少ない。横須賀車庫からがらがらの大東町役場方面行きの静鉄バスを見ていると、うーん、どっちがいいのでしょうか?
実はこの路線には以前乗ったことがある。以前乗ったのはこの一時間後のバスで冬だったので、辺りが真っ暗だったが、今回は新居町に着くまで辺りの風景を見ることができたのでよかった。新居町でお祭りがあるらしく、近辺になるとお祭りに行くらしい客が乗ってきた。私は駅で下車。
この日は臨時夜行で静岡入り。しかも夜行は小田原から乗って座る場所がないのでデッキで立っていた。夜の静岡で適当に時間をつぶし、始発電車で由比へ。その後由比から興津までの徒歩を含め、20Km近く歩いたのではないだろうか。新居町で人に花火を向けるという過激な祭りを見た後は、電車で豊橋に行く。その車内で脱水症状になってしまった。豊橋では花火大会をやっていて人でごった返していた。街中を歩くも体温が上がり危険な状態に。駅前広場でじっとしていて、ひたすら夜行バスを待っていた。路線バスの旅史上、もっとも過酷な旅であった。