bc31. 陸奥一人旅編1 水戸→須賀川 2002/03/02

行程

水戸駅(茨城県水戸市)←bc14
 ↓茨城交通(550円・約50分)
太田営業所(茨城県太田市)
 ↓茨城交通(1250円・約70分)
里川入口(茨城県里美村)
 ↓茨城交通(580円・約25分)
東館駅口/矢祭町役場(福島県矢祭町)
 ↓福島交通(400円・約10分)
棚倉駅前/磐城棚倉駅(福島県棚倉町) 
 ↓JRバス関東(770円・約55分)
白河駅/白河駅前(福島県白河市)
 ↓福島交通(800円・約45分)
石川駅前(福島県石川町)
 ↓福島交通(800円・約60分)
須賀川駅前(福島県須賀川市)→bc32

経過

#193 水戸駅→太田営業所  茨城交通  550円  9:29発  約50分

太田方面に行くバスは駅のロータリーから少し離れた場所にある。バス乗り場で待つが、排気ガスのせいでかなり空気が悪い。バスは浜田営業所から来るので、少し遅れて到着した。乗ったのは私含めて二人。水戸の中心街から乗ってくる人が何人かいた。水戸から太田まで乗り通す客はさすがにいなかった。那珂町内で乗り降りする人が多い。思った以上に時間がかかって、太田営業所に到着。駅からはほんの少し離れているだけだが、回りに特筆すべきものは何もなかった。

#194 太田営業所→里川入口  茨城交通  1250円  10:35発  約70分

太田営業所始発の小中車庫行きのバスに乗る。営業所から乗る人はさすがにいなかったが、常陸太田駅から乗る人が何人かいた。その他市内から乗る人もいた。基本的には国道369号線をひた走るのだが、途中集落に寄り道もする。日立市の市域を通るのは意外だった。里美村内に入ると、賀美小学校で多数の小学生が乗車。しかし、すぐ降りた。みんな同じところで降りたので課外授業だろうか。その後、中学校の前でも中学生が何人か乗る。さらに、小学校の前でまたけっこうな数の小学生が乗ってきた。実はこのあたりが小中だったのだが、終点で降りる、ということしか頭になかったので、特に気を留めなかった。おそらくここで、このバスは小中車庫発里川行きになったのだろう。土曜日だけの特別運用かもしれない。その後、太田から乗っていた人が降りて、小学生と中学生以外の乗客は私一人になった。里川入口のあたりで、運転士に「お客さんどこまで行くの」と言われる。そんな客は私一人だから、前に出て旨を告げると、ここで乗り換えるように言われた。親切な運転士でよかった。

#195 里川入口→東館駅口  茨城交通  550円  10:48発  約25分

里川入口ではちょうど降りる人がいた。小学生である。確かに小中あたりで小学生がたくさん乗っている発車待ちの東館行きのバスを見たのだが、土曜日だから小中車庫始発ではなく、手前の小学校から出ているのだろう、という勝手な解釈をしていた。一瞥しただけだが、あれを車庫ではなく駐車場なのでは、とも思うが、石塚車庫の例を考えると、茨城交通の車庫の定義はかなり広義である。推測するに、小学生の下校バスは里川方面に行く人は里川行き、里川入口より手前に行く人は東館行き、と棲み分けがされているようだ。こんなことは実際に来てみないとわからない。里川入口を出るとすぐに福島県に入る。県境をまたいで登校する小学生はいない。福島県内で乗る人はほとんどいなかった。小学校の前も通ったが、誰も乗らなかった。

#196 矢祭町役場→棚倉駅前  福島交通  800円  12:21発  約45分

東館駅口バス停と矢祭町役場バス停は徒歩1、2分といったところか。福島交通のバスは駅には入らないので、ここから乗る。始点は矢祭町役場から少し茨城県寄りの東館バス停だが、棚倉方面から来た東館行きの矢祭町役場通過予定時刻が12時19分。そのバスが折り返してきて、棚倉方面行きの矢祭町役場通過予定時刻が21分というのは少し無理がある。案の定、五分ほど遅れた。磐城塙駅で数分間停車。このあたりには至るところに福島空港の標識があった。車内のポスターによると、福島交通はかつて810円〜1600円の運賃だった区間を800円、1610円〜1800円の運賃だった区間を900円、1810円以上の運賃だった区間を1000円に、運賃を値下げしたらしい。私みたいに長距離乗る場合にはひじょうに助かる。ここでは、800円を払った。棚倉駅から少し離れた通りにある降車場で下車。

#197 磐城棚倉駅→白河駅  JRバス関東  770円  13:08発  約55分

後ろに次に乗るバスが来ていたので、駅まで走る。バスは既に高校生で埋まっていた。いちばん前の席が空いていたので、そこに乗る。知っている人も多いと思うが、このバスは一部区間でバス専用道路を走る。旧国鉄白棚線の線路跡である。道はバス一台が通るのがやっとという細さだった。一般車両はもちろん、歩行者までも通行禁止というのはやむを得ないだろう。この区間はバスが頻発しているから、当然対向バスも来る。その場合は、待避所を使って道を譲る。渋滞の心配がないが、並行して走る国道289号線も渋滞はしていなかった。表郷村内で降りる人はわずかで、ほとんどが白河市内まで行った。新白河駅で降りる人も多かった。

#198 白河駅前→石川駅前  福島交通  800円  14:05発  約45分

だいぶ疲れていたので、今日はこの辺で帰ろうと思いつつ、とりあえずバス乗り場で時刻を確認していたところでやってきたのが、石川行きのバス。これは、このバスの乗れ、ということなのか。そういう運命にも似たものを感じ反射的にバスに乗った。客は私以外は高校生ばかり五人ほど。さっきのバスに比べると寂しい。とにかくゆっくり走る。東村や中島村など、鉄道の恩恵を受けない村を走ったのだが、どこが何村ということは意識しなかった。もっとも、途中で寝てしまったのだが。思ったよりも寂しい石川駅前で下車。ここでようやく昼食を摂ることができた。

#199 石川駅前→須賀川駅前  福島交通  800円  15:30発  約60分

石川から須賀川に行くバスは竜郷経由と母畑経由があり、同時刻に発車する。竜郷経由のバスに乗った。こちらの方が所要時間が短い。もっとも、この時点ではそのことは知らなかった。ただ単に先に来たから乗っただけである。駅前の印象で石川は寂しいところかと思っていたが、中心街に行くとけっこうにぎやかで、人の往来もけっこうあった。やはり、駅前の印象でその街を判断するのは、かなり危険なことだ。にぎやかなのはけっこうなのだが、車の量が多いのでバスが思うように進まない。石川営業所に寄り道するので、中心地の十字路を二度通ることになる。石川営業所から乗る人は多かった。大半が高校生である。中心地を抜けたかと思ったら、今度は工事だ。なかなか進まない。工事を抜けると、バスは快調に走った。一つ気をもんでいたことがある。帰りの電車のことだ。須賀川発16:30発の電車に乗りたい。これを逃すと1時間以上待つことになる。案内板を見ると、石川からの距離は白河よりも須賀川のほうが近い。それを踏まえると、石川から須賀川まで1時間もあれば余裕だと思っていたのだが、実のところかなり危うい。到着時間がわかならいのだから、定時運行しているかどうかもわからない。市内に入ってから駅までの遠いこと、遠いこと。次が駅か、次が駅か、と思っても駅は来ず、あきらめかけていたところで、やっと「次は須賀川駅です」のアナウンス。到着時刻は16時29分。ぎりぎりである。バスを降りてすぐに駅に駆け込む。ちょうど電車がやってくるところだった。後で調べてみると、バスは定刻通りに須賀川駅に着いていた。知っていたらこんな危ない橋は渡らない。

なお、このバスにはICカードのカードリーダーがついていた。ICカード対応バスを見るのは初めてである。

補足

水戸から遙か青森まで行くという壮大な長編の一日目だが、反省の多い一日だった。運、というよりはバス運行者に助けられたお陰で、なんとか須賀川までたどり着くことができたが、一歩間違えば散々な目に遭っていただろう。

集計


初出 : 2002/03/16
最終更新 : 2003/09/27
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