bc54. 中九州疾走編2 高千穂→吉富 2003/04/28

行程

高千穂バスセンター(宮崎県高千穂町)←bc53 | ←bz04
 ↓宮崎交通(1010円・約50分)
津留(熊本県高森町)
 ↓竹田交通(860円・約60分)
竹田本町(大分県竹田市)
 ↓大分バス(1550円・約110分)
大分バス本社前/大分フォーラス前(大分県大分市)
 ↓大分交通(490円・約30分)
別府北浜(大分県別府市)
 ↓高田観光バス(1250円・約75分)
安心院(大分県安心院町)
 ↓高田観光バス(1300円・約75分)
中津駅前/中津(大分県中津市)
 ↓西鉄バス京築(160円・約5分)
吉富役場前(福岡県吉富町)

経過

#296 高千穂バスセンター→津留  宮崎交通  1010円  8:20発  約50分

津留行きに乗る。津留は熊本県高森町に位置する。私の他にもう一人地元っぽい少年が乗車。その少年は割とすぐに降りた。そこで、運転士さんにどこまで行くか聞かれる。答えると、「もう誰も乗り降りしない」と言った。私の経験からすると、その予想は外れることが多い。果たしてそうだった。そのとき運転士さんは「ああ、一人おらしたなぁ」と呟いた。実際はその次のバス停でもう一人乗ってきた。この路線にしては乗客が乗ったということだろうか。河内というバス停で二人下車。かつて、高千穂から高森駅に通ずるバスに乗ったときに通ったことがある。6年前の話だ。そのときは始点から終点まで終始私ともう一人旅行者風の男性の二人きりという車内だった。高千穂から河内までは二度目の通過ということになるが、あのときよりも道がよくなったような気がする。河内から津留までは初めて通る道ということになる。途中で山菜採りらしきおばさんが乗り降りして、九州の山中の道らしい道を走って、津留に到着。

#297 津留→竹田本町  竹田交通  860円  9:40発  約60分

津留は熊本県高森町だが、かつては野尻村の中心地だった。山中の集落だが、医者やタクシー会社、美容室がある。そしてここには、宮崎交通、竹田交通(大分バス系)、産交観光バス(九州産交系)の三社のバスが集う。他に町営バスも通っているようだ。三社のバスポールが一同に会すのを期待したのだが、それぞれ別々の場所にあった。辺りをぶらぶらするが、明らかによそ者なので、じっと竹田交通のバス停で待つことにした。竹田から来た竹田交通のバスが津留に到着する。乗客が一人乗っていたが、そのまま転回場に向かっていった。その後、高千穂に戻る宮崎交通のバスがやってきた。そこには先ほどの乗客が乗っていた。そういう乗り継ぎ客もいるようである。定時になって、転回場から今度乗る竹田交通のバスがやってきた。いそいそと乗る。この乗り継ぎは土日休日だと津留で余計に1時間待たなければならない。さすがにここで更に1時間待つのはちょっと辛い。よって平日来なければならず、数年前からこの乗り継ぎの実行を狙っていたのである。今、ようやく果たせたという感慨はそれほどなく、乗ってしまえば、普段と変わらない乗り継ぎに過ぎなかった。熊本県内は細い道だったのだが、大分県に入ると急に道がよくなった。と思ったら脇道に入る。集落に入るためで、こういう場合だいたい誰も乗らずむなしく通り過ぎ去る場合がほとんどなのだが、意外なほど乗客が乗ってきた。最終的にはだいたい座席が埋まるくらいになっていた。ちなみに初乗りは120円と、なにげに安い。「次はxxです」というアナウンスがなかったので不安だったが、私が降りる予定の竹田本町で降りる人は他にもいて、降りっぱぐれることはなかった。竹田本町が竹田市の中心地である。余談だが、大分交通と大分バスという会社があるのだが、竹田交通は大分バスのグループ会社なので、たいへんややこしい。大分バスのグループは○○交通で、大分交通のグループ会社は○○観光バスと名乗っている。

#298 竹田本町→大分バス本社前  大分バス  1550円  10:59発  約110分

竹田は以前訪れて以来、すっかり好きな街の一つになった。今回も短い滞在時間ではあったが、やはり楽しむことができた。ソフトクリームとゆず七味を買った。竹田交通本社から来た大分行きのバスに乗る。バスは空だったが、竹田本町で四人が乗車。駅から乗る人もいた。「踏切下」というバス停で数人下車。確かに人しか通れないような踏切の下にバス停があった。大野町で人が乗ってきたのは覚えているが、そこから先は寝てしまい、気づいたら大分市内に入っていた。もっとも大分市域は広い。大分大学前では駅で列車を待っている人はかなりの数が見えたが、バスに乗る人はいない。結局乗客が五、六人という状態で大分市街に入る。大分中心地はよくわからないが、官庁街を経由して、駅の手前にある大分バス本社前で終点。とにかく駅前はにぎやかだった。

#299 大分フォーラス前→別府北浜  大分交通  490円  14:23発  約45分

当初は国東半島を一周しようかと思ったが、かなりタイトな行程になるので、ひたすら北に向かうことにした。とりあえず大分で昼食をとって休憩。一息ついたところで、別府まで行くことにする。その前に大分バスの案内所でバスカード3000円分を購入。大分別府の両都市を結ぶバスらしく、乗客は多かった。有名な高崎山を通るのだが、高崎山が大分市にあってびっくり。別府市にあるものだと思いこんでいた。両郡橋を渡ったところで別府市に入る。別府駅をご利用のお客様はここでお降りくださいというアナウンスがあった別府北浜で下車。

#300 別府北浜→安心院  高田観光バス  1250円  15:38発  約75分

別府北浜から安心院行きのバスに乗る。このバスは別府駅始発。ここでショッキングなできごとが。このバスを担当しているのは大分交通のグループ会社の高田観光バス。ということでバスカードが使えなかったのだ。この先、グループ会社は全部バスカードが使えると思っていただけにショックが大きい。あまりのショックでふて寝。ルートは日出町、山香町の山側を走っていた、のだと思う。別府から安心院に行くのは亀の井バスの便もあるのだが、経由地は異なっている。別府を発した頃は十人くらい客がいたが、安心院に着く頃には、私の他に中年の女性と女子高校生、という客数。その二人は終点の手前の安心院町役場で下車。終点安心院は高田観光バスの営業所になっていた。

#301 安心院→中津駅前  高田観光バス  1300円  17:25発  約75分

安心院からは中津行きに乗る。このバスが安心院から中津に行く本日の最終便である。安心院高校前で女子高校生が乗車。そういえば今日は平日だった。上副というバス停で安心院行き、田所行きのバスにあう。ここで女子中学生が数人乗ってきた。ここは院内町にあたる。バスの乗り換え地となっているのだろう。途中に旧豊州鉄道香下駅跡という看板があった。ちょうどそこでバスが停まったので確認することができたのだが、おそらく駅の跡にはそれぞれこのような目印があるのだろう。宇佐市内に入って法鏡寺で安心院からの高校生が下車。長時間のバス通学である。おそらく宇佐市の中心地だと思われる四日市はにぎやかで、乗降もあったが、あとは中津まで淡々と進む。少し流れが止まる箇所もあったが、だいたい順調に中津駅に到着。

#302 中津→吉富役場前  西鉄バス京築  160円  18:50発  約5分

中津駅から少し外れたところに西鉄バスの乗り場があった。それなりに立派な待合所を兼ね備えているのだが、電気がともっていなく真っ暗なので、本当にここにバスが来るのか不安になる。実際はちゃんと友枝病院前行きがやってきた。友枝病院前は大平村にある。もっと遅い時間になると行橋行きのバスがあって北九州への道も開けてくるのだが、もう時間も遅いので、このバスに吉富町役場前まで乗ることにする。吉富町は福岡県である。私以外の乗客はいなかったが、西鉄バスグループらしく丁寧な仕事ぶりだった。中津から約7分で吉富町役場前に着。

補足

路線バスの旅史上、最も会心の乗り継ぎと言っても過言ではないと思う。高千穂から竹田に抜けるのが最大の目的で、それ以降はあまり考えていなかったのだが、福岡県までたどり着くことができた。一つ残念な点は大分のバスカードが余ってしまったことだが、そのうち使いに来ることになるだろう。

ちなみにこの後は、吉富町役場前からJR吉富駅まで歩き、JRに乗って中津に戻って、そこから夜行バスで九州の地を離れた。

集計


初出 : 2003/05/22
最終更新 : 2003/10/15
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