宮崎県中心部は未訪なので、今回は鹿児島から宮崎に入りあわよくば去年の春に訪れた高千穂まで達するという計画で旅をすすめた。
山形屋バスセンター(鹿児島県鹿児島市)←bc24 ↓鹿児島交通(950円・約90分) 牧之原(鹿児島県福山町) ↓鹿児島交通(640円・約35分) 広口(宮崎県都城市) ↓宮崎交通(1310円・約70分) 市民病院前(宮崎県小林市) ↓JR九州バス(1640円・約80分) MRT前/デパート前(宮崎県宮崎市) ↓宮崎交通(1100円・約75分) 高鍋商工会議所前/高鍋バスセンター(宮崎県高鍋町) ↓宮崎交通(1380円・約90分) 都町(宮崎県日向市) ↓宮崎交通(800円・約45分) 恵比寿町(宮崎県延岡市) ↓宮崎交通(1710円・約80分) 高千穂バスセンター(宮崎県高千穂町)→bc53 | →bc54
鹿児島はまだ暗い。鹿児島から大隅町の岩川へと向かうバスに乗る。かつては山形屋バスセンター始発だったはずだが、いつの間にか西鹿児島駅始発になったようだ。山形屋バスセンターに入ってきた時点で乗客は2人。さらにここから乗ったのは2人。なぜか定時より5分くらい遅れて出発。バスは国道10号線を進む。竜ヶ水のあたりでは桜島を臨むことができる。このあたりの景色はまことによろしい。姶良町、加治木町、隼人町を抜けて、国分市に入る。検校橋を過ぎると人家も減ってくる。ここでは既に乗客は2人になっていた。福山町の牧之原で数分間停車。本当は岩川まで行ってそこから都城へと向かう予定だったのだが、時刻表を見るとここからも都城行きのバスがある。さらに岩川経由よりも都城に早く着けるようだったので、ここで降りることにした。
牧之原からは鹿児島、志布志、都城、鹿屋、鹿児島空港と、このあたりの主要地へと向かうバスに乗ることができる。都城行きは牧之原ドライブインが始発地。牧之原ドライブインは実質上のバス転回場であろう。客を誰も乗せないバスがやってきた。国道10号線をひた走る。末吉町、財部町の町域を通り、末吉入口、財部入口というバス停もあったが、中心部には行かず。沿線人口はそれほど多くないようで、結局都城に着くまで乗客は私以外にいなかった。西都城駅に行きたかったのだが、このバスは西都城駅には行かないので、最寄りの広口バス停で下車。
西都城駅に行ったのは、近くにある宮崎交通の営業所でホリデーパスという切符を買うためである。土日祝日年末年始に限り、宮崎交通のバスが1200円で乗り放題という破格の切符である。スクラッチ式で使用日を削るタイプのものである。更に時間があったので、とりめしを買って近くの公園で食べた。広口に戻って小林行きのバスに乗る。既に乗っていたのは一人。ここから都城中心部で乗る人もいたが、多く人が乗ったのは都城駅最寄りの北原町。やはり都城駅には立ち寄らない。ここから都城市内は人が乗ったり降りたりしたが、あとは降りる一方。高原町内で一人きりになった。次のバスとの乗り継ぎを考えて、市民病院前で下車。小林市立市民病院の前にある。
次に乗るのはJRバスなので、宮崎交通のホリデーパスは使えない。並行して宮崎交通の宮崎空港行き特急便が走っているが、こちらは主要バス停にしか停まらないようだ。この路線は以前小林駅から宮崎駅まで乗り通したことがある。しかし、そのときはほとんど眠っていた。今日は1月3日だが、正月三が日は普段9便走っているところ、4便しか運行していなかった。ちょうど私が乗る便は運行していて、ほっとする。小林駅から来たバスはそこそこ人が乗っていた。この時点で数分遅れていたが、この後も回復する様子はなく、遅れが増していく。次は乗り換え時間が間もないのでやきもきする。市内中心部に入ると渋滞してきた。本当はデパート前というバス停で降りるつもりだったのが、MRT前というバス停で降りたほうが横断歩道を渡らなくていい分、乗り換えには便利そうだ。次はMRT前なのに運賃表はデパート前のものになっていて、もうぐだぐだだったので降りてしまうことにした。なお、JRバスとしてのこの区間は今年の春に廃止されるそうである。
高鍋行きのバスは5分くらい遅れてやってきたので、余裕の乗り換えであった。客はけっこう多い。もっとも高鍋まで行く客はわずかだったが。このバスは新人の運転士が運転したようで後ろに先輩運転士がついていた。けっこういいペースで来ていると思ってはいたのだが、結果的には15分くらい遅れていた。高鍋バスセンター14時10分発の日向行きバスに乗るつもりだったのが、高鍋商工会議所というバス停で降りることにする。日向行きのバスがこのバス停を通ることにかけたのだが、結果的には日向行きどころか、宮崎行きもこのバス停は通らないようだった。行きと帰りで経路が少し違うようである。しかも高鍋商工会議所の次が終点高鍋バスセンターであった。どうせ遅れるならば最後まで乗れよという思い。この乗り継ぎの失敗により、高千穂までたどり着くにはもうワンミスも許さないという状況に。
高鍋からロックタウン日向行きのバスに乗る。乗客はそこそこいた。川南で降りる人が多かった。都濃のあたりではリニアモーターカーの実験線跡が見える。日向市内に入り美々津を抜けると、日向サンパーク温泉なる施設の敷地に入る。バスでの利用客はいなかった。南日向駅のあたりから渋滞。やっと流れがよくなったと思ったら、そこで脇道にそれた。若干遅れたが、次のバスの乗り継ぎには影響はなし。
どうせ遅れてくるだろうと思っていたら、定時に来て少し慌てた。高鍋から乗っていたおばちゃんも乗り継いだ。この人は延岡の中心部で降りた。途中で乗ってくる人はいたが、遅れは発生せず。延岡市中心部の北にある恵比寿町バス停で下車。延岡の中心部は思ったよりも栄えていた。
このバスの1本後が最終バスなのだが、この日のうちに延岡に戻ってくる必要があって、そうなると延岡に着くのが22時になってしまう。さすがにそれは疲れるので、このバスに乗れなければ高千穂まで行かないと決めていた。果たしてこのバスに乗ることができた。延岡駅からやってきたバスは空いている座席がないほどの盛況ぶり。なんとか空き座席を見つけて座る。国道218号線を進む。さすがに途中で暗くなってしまった。どうやら団体客が乗っていたようだ。私の隣に座っていた人も団体の一員で日之影町の青雲橋で下車。ホリデーパスを呈示していた。この客はホリデーパスで乗っていたようである。高千穂まで通しで乗った人も団体客以外に何人かいて、その人もホリデーパス利用だった。バスの片道運賃はもちろん、高千穂鉄道の片道運賃よりも安いのだから、当然と言えば当然だろう。
全てがうまくいったわけではないが、何とか高千穂までたどり着くことができた。それにしても宮崎交通のホリデーパスの影響度には目を見張る。延岡−高千穂であれば片道運賃よりも安い。帰りは高千穂鉄道に乗ったのだが、延岡方面から来た列車から高千穂で降りた人は3人くらいだった。