松橋産交(熊本県松橋町)←bc24 ↓九州産交バス(680円・約35分) 砥用中央(熊本県砥用町) ↓熊本バス(740円・約55分) 矢部(熊本県矢部町) ↓熊本バス(690円・約40分) 馬見原(熊本県蘇陽町) ↓宮崎交通(860円・約45分) 高千穂バスセンター(宮崎県高千穂町)→bc54 | →bz04
約1年半ぶりに来た松橋産交からスタート。待合室には何人か人がいたが、砥用行きのバスに乗ったのは私と大きな荷物を背負ったおばあさんの二人だった。松橋駅から来たバスで既に二人が乗った。既に乗っていた中年の女性がそのおばあさんに話しかける。「目はどうですか」。するとおばあさん、「六年生のとき空襲で(以下聞き取れず)」。大きな荷物を背負って一人でバスに乗るくらいだから、まだまだ元気そうだ。すべての客が豊野町内で降りてしまい、私一人きりになる。以降の記憶はないが、気がつくと砥用町内に入っていた。終点の砥用中央で下車。砥用ではだいぶ時間を持て余したが、後で日曜祝日に限っていえば、もう一本遅いバスでもよかったことに気づいた。
砥用からは熊本から来た矢部行きのバスに乗る。熊本から矢部に行くバスは御船経由と甲佐経由があるが、ここ砥用を通るのは甲佐経由の矢部行きである。既に二人が乗っていた。三本松というところで客が降りて私一人になる。千円札を投入していたので、熊本から乗ってきたのだろう。ここからがすごかった。バスが通るのが場違いと思うほどの細い道を通り抜けるのである。熊本の中心街を走ってきたバスが、この細い道を通ると考えるとおもしろい。対向車が来たらたいへんだと思ったが、交通量はほとんどなかった。内大臣入口というバス停で数分間停車。ここでほっと一息というところだ。その後も細い道を延々と走る。細い道を抜けたときは、正直ほっとした。終点の矢部(浜町営業所)で下車。
ここでも時間があるが、この時間は通潤橋見学に充てることで織り込み済みである。ちょうど12時から放水をするということで、それを見ることができた。その後昼食をとって、13時発の馬見原行きのバスに乗るために営業所に戻る。13時になってもバスが乗り場に来ない。一応、ここが始発である。待合室で待っている人が数人いる。どうやら、運転士の怠慢っぽい。5分遅れでバスが乗り場に到着。しかし、私以外に誰も乗らなかった。いつもこんな感じなのだろうか。ただ、矢部高校前で女子高校生が二人乗車した。彼女たちは清和村内で下車。あとは誰も乗らなかった。終点の馬見原には熊本バスの営業所があったようだが、待合所ともども閉鎖されていた。
馬見原には熊本バス、九州産交バス、宮崎交通の三社のバスが来る。三社の停留所に位置は微妙に違っていて、宮交馬見原バス停と産交中町バス停がほぼ同位置にある。産交馬見原バス停は国道からはずれた場所にあった。今度乗る宮崎交通のバス停で待っていると、思ったのと逆の方向からバスがやってきた。焦って手を振りながらそのバスに乗る意思表示をする。乗るときに高千穂行きであることを確認し、乗車。車内には少年が一人乗っていた。高千穂行きと確認したが、バスは矢部方面に走っていく。すなわち、高千穂とは逆の方向に走っているのだ。少し冷や冷やしていると、蘇陽高校前で折り返した。確かに蘇陽高校前経由と書いてあったが、意識していなかった。思ったのと逆方向、というのはこういうからくりがあった。あとは高千穂方面にひた走る。宮崎県五ヶ瀬町に入る。町の中心部に蕎麦焼酎雲海、米焼酎いいとも、でおなじみの雲海酒造があった。高千穂町に入り、高千穂峡には観光客がいたが、この車内の乗客は相変わらず二人のみ。そのまま、高千穂バスセンターに到着。
松橋産交は松橋町にあるが、松橋駅は不知火町にある。松橋駅から松橋産交まで歩いたが、町境というものは意識しなかった。もっとも、数年後には同じ市になる予定だが。鉄道のない町を渡り歩いたが、順調だった反面、利用客の少なさを目の当たりにした。そもそもの需要がないということか。