佐原や潮来のあたりを水郷と言う。今回はそのあたりを通って、その水がそそぐ銚子を目指す。
千葉駅(千葉県千葉市中央区)←bc02 | ←bz12 ↓千葉内陸バス(300円・約10分) 都賀駅(千葉県千葉市若葉区) ↓ちばフラワーバス(780円・約40分) 八街駅(千葉県八街市) ↓千葉交通(650円・約40分) 京成成田駅(千葉県成田市) ↓千葉交通(550円・約50分) 佐原駅(千葉県佐原市) ↓関鉄観光バス(940円・約60分) 鹿島バスターミナル(茨城県鹿嶋市) ↓関東鉄道(1310円・約85分) 銚子駅(千葉県銚子市) ↓千葉交タクシー(310円・約15分) 外川車庫(千葉県銚子市)
四街道駅行きのバスに乗る。千葉駅のバス乗り場がかたまってる場所とは少し離れた場所に乗り場がある。千葉駅の次のバス停の市民会館までは100円だが、その次の祐光三丁目だと200円になる。都賀駅も直前の都賀二丁目までは230円だが、いきなり70円上がる。乗客は延べ三人。都賀駅で私が降りて乗客がいなくなった。千葉から都賀までJRだと5分180円。千葉都市モノレールは17分370円。バスよりも遅くて高い。
八街駅行きのバスに乗る。このバスの本数が少ない。私ともう一人乗ったがすぐに降りてしまい、早々に貸し切り状態になる。朝早かったので、眠ってしまう。バスが停まって、運転士に声をかけられる。降り過ごしたと心配されたのである。終点の八街駅で降りるから心配ないが、普通、都賀から八街まで行くのであればJRを使う。JRは佐倉を経由している分遠回りをしているが、その速さは遠回りのハンデをものともしない。八街駅まで誰も乗ってこなかった。
京成成田駅のバスは、八街駅の時点で五人も乗っている。中扉があるのだがそれを使わないで前乗り前降りというバスだった。途中からもコンスタントに乗ってくる。ここでも七栄を通り過ぎたあたりで眠ってしまい、気がついたら京成成田駅に着くところだった。降りて正面に向かって歩いていったら、JR成田駅に着いてしまい、京成成田駅へと折り返した。
時間帯が頃合いだったからか、イオン成田ショッピングセンター行きのバスはこれ以上乗れない、というくらいに満員だった。私が乗る佐原粉名口行きのバスは六人の乗車。普段は成田山門前を経由するようだが今日は交通規制があるということで、山門経由は省略した。そういうわけで、時刻表では10時発なのだが五分遅れて出発した。成田から乗った人は大栄町内までで降りていった。さすがに成田から佐原まで乗り通す人はいない。その代わりに佐原に行く人が乗ってくる。十余三のあたりは成田空港の敷地にかかっているので、少しものものしい感がした。
このバスも本数が少ない。二時間半も時間があったので、食事をしたり、街を歩いたりした。それだけ待って乗ったバスであるが、運転士に行き先を聞かれ、鹿島だと言うと、バスは高いからとJRに乗った方がいい、というようなことを言われる。次の鹿島神宮までだいぶ時間があるということまで調べてくれた。JRに乗ったらこの旅が成立しなくなる。高い金を払わせてお気の毒、というようなことを言っていたが、乗る気のない列車の情報を教えていただいて、こちらのほうが気の毒に思ってしまう。バスは佐原の街の細い道を縫うように走った後、太い国道356号線を走る。古い街並みの北のほうにある、日本のどこにでもありそうな道沿いの店舗群。右に曲がって利根川を水郷大橋で渡って、茨城県に渡る。しばらくの間、横利根川に沿って走る。釣り舟店があって、釣り人が釣りをしていた。霞ヶ浦からそそぐ常陸利根川を渡って、牛堀、潮来と過ぎる。潮来と言えば水郷の街だが、このバスはその片鱗すら通らない。北浦を渡って鹿島に入る。終点の鹿島バスターミナルで下車。結局、乗客は私だけだった。
鹿島神宮駅と銚子駅を結ぶバスに乗る。既に数人の客がいた。後ろのほうがロングシートという変わった座席配列のバスだった。鹿島臨海鉄道鹿島臨港線の踏切を二度渡る。機関車が走っているのが見えた。私が乗ったバスは海岸経由の銚子行き、ということになっているが、海のほうに近い道を通るというだけであって、実際は海岸など一切見えない。鹿島セントラルホテルでの乗り降りが多かった。本数が少ないからか、利用客はそれなりにいた。銚子大橋で利根川を渡って、再び千葉県に入る。
この旅の目的地は銚子であるがもう少し先に行こう、ということで、外川車庫行きのバスに乗る。千葉交タクシーが運行している、ちばこうバスというブランドのバスに乗った。小型のバスだった。買い物や用務帰りだと思われる人がけっこう乗る。犬吠のあたりの踏切で外川行きの銚子電鉄を待ったが、こちらのほうが乗客は多そうだった。君ヶ浜や犬吠のあたりでは海が見えた。終点の外川車庫で下車。坂の下の向こうに海があった。
この後は銚子電鉄の外川駅に急いで向かって、すぐに出発する列車に乗った。以前に外川に来て駅周辺を歩いた経験が活きた。天気もよかったし、行けるところまで行ったという達成感もあって、よい旅であった。