高岡から能登に入って、能登半島の北部にある輪島まで至る。
高岡駅前(富山県高岡市)←bz16 ↓加越能鉄道(500円・約65分) 脇(富山県氷見市) ↓七尾バス(750円・約40分) 七尾駅前(石川県七尾市) ↓七尾バス(910円・約50分) 羽咋駅前(石川県羽咋市) ↓能登西部バス(1060円・約65分) 富来(石川県志賀町) ↓能登西部バス(1010円・約60分) 門前(石川県輪島市) ↓能登中央バス(740円・約45分) 輪島駅(石川県輪島市)→bz31
高岡から氷見を経由して、氷見市の北側の集落である脇まで行くバスに乗る。氷見まではJR氷見線もあるが、経由地が異なっている。朝早い時間帯であるが、客は数人いた。特筆すべきはその運賃の安さ。高岡駅前から氷見駅口までは300円でJRよりも安い。脇までも500円と、かなり安い。阿尾のあたりから日本海が見えてくる。実は脇に来たのは二度目で、十年前に来ている。あのときは七尾から南下して脇で氷見方面へ行くバスに乗り換えた。
脇から七尾に行くバスに乗る。既に乗客が一人いる、と思ったら客席に座っていた運転士だった。私ともう一人が乗り換える。十年前に乗ったときは、小中学生がたくさん乗っていたのだが、今回は高齢者を中心にこのあたりに座っている人がたくさん乗ってきた。満席になるくらいだった。路線バスが頼りにされているということであろう。しばらく海沿いを走って七尾市街地へ向かうために山に入る。七尾の港が少し見えて、駅に着く。このバスは能登総合病院行きだが、ほとんどが駅前で降りた。七尾駅前の七尾バスの券売所で、これからバスに乗るために使うであろう回数券を約7000円分ほど買い込んだ。
七尾と羽咋を結ぶバスに乗る。両区間はJR七尾線があるが、バスが運行する区間はそれと少し外れる。ノンステップバスだった。乗客は6人だったが、旧鹿島町内までで全員が降りていった。さすがに、七尾から羽咋までバスに乗る酔狂な客はいない。羽咋市に入ってまた客が乗ってきた。なお、JRだと同区間は480円である。
かつては羽咋から富来の手前の三明まで北陸鉄道能登線が通っていた。駅から乗ったのは6人だったが、羽咋の街中から乗ってくる人もいた。しばらく走ると遠くにではあるが、海が見える。ずっと走って、志賀町の中心地である高浜に到着。かつてここに能登高浜駅があったそうだ。今はバスの駅として整備されていて、乗り降りもあった。高浜を出ると内陸の道を進んでいくが、富来に近づくあたりでまた海が見えてくる。富来まで乗ったのは私と、高浜から乗った二人の、三人だけだった。富来では次のバスまで時間が有り余っていたのだが、自転車を借りることができたので巌門まで行ってみることにする。2時間借りて600円。夏の炎天下で自転車を漕いでたいへん疲れたが、道中の海岸線は景色もよく、よかった。巌門は観光客が大勢いた。
富来から旧道経由門前行きに乗る。旧道経由というだけあって、細い道を通り、小さな集落をまわっていく。途中、棚田ビュースポットというところを通る。稲は穂をつけていた。ヤセの断崖という景勝地があり、ここで私以外にもう一人乗っていた乗客が降りていった。乗用車で来ている観光客も多くいた。私はただ門前に着くまで乗る。国道に合流すると道もよくなり、乗客も乗ってきた。門前と言えば、総持寺の門前町ではあるが、今回は時間がなくて行けない。
門前から輪島まで行くバスに乗る。乗客は少なかった。旧市町境を越えたのは私ともう一人だけだった。人家も少ない場所を走るが、さすがに輪島の中心部に入ると賑やかになってくる。観光地然としてくる。以前、のと鉄道の駅があった「輪島駅」に到着。のと鉄道が廃線されてから初めて来たが、駅があったあたりがだいぶ整備されていて、「ふらっと訪夢」という観光施設になっていた。
本当はこの日に珠洲まで行ってそれでおしまいにしようかと思ったのだが、せっかく来たので、この翌日に能登半島先端部を一周することにした。続きは次回で。