路線バスの旅で唯一行っていない都道府県庁所在地が和歌山市である。今まで行こうと思っていたが、人為的ミスで二度も失敗している。そこで、三度目の正直、和歌山到達を敢行した。当初の予定では、西吉野まで行ってバス専用道を通って五條まで行くつもりだったのだが、10月にダイヤが代わり専用道を通るバスが減便したため、その行程が使えなくなった。結局、五條にはまっすぐ行くことにした。
八木駅（奈良県橿原市）←bc51 ↓奈良交通（640円・約40分） 近鉄御所駅（奈良県御所市） ↓奈良交通（700円・約30分） 五條バスセンター（奈良県五條市） ↓南海りんかんバス（500円・約25分） 橋本駅前（和歌山県橋本市） ↓和歌山バス那賀（1050円・約105分） 南海和歌山市駅前（和歌山県和歌山市）
八木駅から乗ったのは私だけだった。八木から御所までは以前に乗ったことがある新宮特急も行けるが、このバスは新宮特急とは経路が全く違う。まずは南へと進む。畝傍御陵や橿原神宮を抜けて、橿原神宮駅へと着く。橿原神宮駅と橿原神宮駅西口の二ヶ所に停まる。西口からは何人か乗ってきた。そして御所へと向かう。乗ってきた人は途中までで降りて、結局最後も一人だった。
高田から来た五條バスセンター行きのバスに乗る。このバスは新宮特急と同じ経路である。乗り場は近鉄御所駅から少し離れている。実は、ＪＲ御所駅のホームに近い。改札口は線路の向こうにあるので遠いのだが。ここから乗る人は十人以上と、多かった。やってきたバスの客が一気に増えた。途中からも頻繁に乗り降りがある。沿線はだいたいの区間がＪＲ和歌山線からは離れているので、バスが頼りとなっているのであろう。
五條と橋本を結ぶバスに乗る。持っていたスルッとKANSAI３dayチケットが使えるので、それで乗る。五條バスセンターから乗った客は私だけだった。五條の街を出てすぐに謎の架橋をくぐる。未成線で終わった国鉄五新線のものだ。ＪＲ和歌山線にだいたい並行して、県境をまたいで橋本まで走る。乗客は延べ４人だった。
橋本から和歌山まで、ＪＲ和歌山線の普通列車で１時間以上かかる。それくらいの距離の両都市を結ぶバスに乗る。このバスもスルッとKANSAI３dayチケットが使える。駅を出た時点での乗客は６人だったが、いきなり駅を出てすぐの橋本市役所前で降りる人が何人かいた。このあたりが橋本の中心地のようだ。私ともう一人以外は橋本市内で降りていってしまった。かつらぎ町役場前でＪＲ和歌山線に抜かされる。向こうもそれほど乗客は多くないようだった。那賀営業所で運転士が交替する。ここで５分強停車した。営業所の敷地に目立ったのが、コミュニティバスや、地域巡回バスといったバスだった。那賀営業所を出て少しすると粉河駅前に停まる。わざわざ駅構内に入っていくのだが、乗客が待っていてその甲斐があった。岩出のあたりで和歌山線の踏切をまたぎ、線路の北側を走るようになる。そして、船戸のあたりで紀ノ川を渡り川の南側を走るようになる。ここからは和歌山市に入る。川から離れ住宅も増えてきた頃、乗客が増えてきた。
予定では、このあと大阪府まで行こうと思っていたのだが、橋本から和歌山までのバスの所要時間が予想以上にかかり、予定していた南海和歌山市発13時発のバスに乗れなかったので、ここで終わりとした。とりあえず、和歌山まで達したことをよしとしたい。