bc51. 紀和探訪編1 桜井→田辺 2003/03/22

行程

桜井駅(奈良県桜井市)←bc10
 ↓奈良交通(380円・約25分)
八木駅(奈良県橿原市)→bz33
 ↓奈良交通(4000円・約245分)
本宮大社前(和歌山県本宮町)
 ↓龍神バス(2000円・約125分)
紀伊田辺駅(和歌山県田辺市)→bc52

経過

#286 桜井駅→八木駅  奈良交通  380円  8:13発  約25分

平日二本、休日一本の閑散路線である。バスに乗ると、4月1日からの休廃止路線のお知らせが貼ってあって、その中にこの路線が書かれていた。4月1日から休止されるらしい。全然知らなかったのでびっくりする。JR桜井線、近鉄大阪線に沿っているので、利用客がいないのだろう。畝傍高校前というバス停があったので、もしかすると高校生が乗るかとも思ったが、高校生どころか私以外誰も乗客がいなかった。休止は実情に即しているというわけか。今回はワイド3・3・SUNフリーきっぷを使っている。名鉄、近鉄、南海のグループ各社が乗り放題になる切符で、奈良交通は近鉄グループなのでこの切符で乗ることができる。唯一の客がフリー切符で申し訳ないが、せっかくの切符を無駄にするのもおかしいので、フリー切符を呈示してバスを降りた。

#287 八木駅→本宮大社前  奈良交通  4000円  9:15発  約245分

八木駅からは新宮駅行きのバスに乗る。所要時間6時間のロングランバスである。一扉でドリンクホルダーとネットがあった以外は、普通の路線バスであった。利用客はいかばかりかと思ったら、なんと八木駅から十数人の人が乗った。思った以上に利用されている。八木駅を発して、御所までは乗降客がなかった。御所では短距離利用の客が少しいた。五條バスセンターで数分間停車。五條バスセンターは五條サティの目の前にある。南海りんかんバスが停まっていた。ここで、整理券に「A」というはんこを捺される。何の意味があるのかは不明。最初は休憩で降りていった客と新規客を見分けるためかと思ったが、以後の休憩箇所でははんこを捺さなかった。五條バスセンターで少し乗り降りがあって、次の五条駅では十人弱が乗車。半分以上席が埋まる。賀名生(あのう)梅林という梅林があって、そこで降りていった人が多くいた。雨が降りそうな天気で行楽日和ではないが、梅林にはそれなりに人がいた。五條と新宮といえば、国鉄五新線という未成線を思い浮かべる人もいるかと思うが、この路線は五條から大塔村の城戸までは路盤が完成していた。その跡を利用した路線バスを国鉄バス〜JRバスが走らせていたが、今は撤退しその後を奈良交通が引き継いでいる。このバスは国道を走るのだが、そのバス専用道を国道から垣間見ることができる。風景にアンマッチな建造物なので、知らない人が見ればかなりの違和感を感じるであろう。十津川村の上野地で二度目の休憩。谷瀬の吊り橋が近くにあって、休憩時間を利用して吊り橋を渡ることができる。私は吊り橋を見るにとどめた。観光客はけっこういた。ここでは比較的長時間の休憩時間がとられ、運転士さんも客席に座ってパンを食べていた。時間も昼食にちょうどいい時間で、私も八木で買っておいたおにぎりを食べることにする。動いている車の中で食べるよりは食べやすい。五條バスセンターで柿の葉寿司を売っていたので、それを買ってここで食べるのもよいだろう。ここで五條行きのバスとすれ違った。天気予報の観測地がある風屋を通って、十津川村役場に到着。バスカードリーダーはここまで使えて、それ以降は手動で精算することになるらしい。その後、十津川温泉で最後の休憩。ここで降りる人は多かった。村内から乗ってきた人もいたが、ここで村営バスに乗り換えるようである。その後、人が降りたことによって、バスの車内は私ともう一人、新宮まで行くというマニアっぽい人の二人になる。やれやれと思っていると、すぐに小中学生くらいの男の子が乗ってきた。この後、二津野ダムを過ぎ、七色をすぎると、和歌山県に入境。このあたりの山脈は果無山脈というらしい。本当に山山山である。和歌山県本宮町に入ると、NHKのドラマ「ほんまもん」のロケ地であるという看板を多く目にした。町内から登山姿の夫婦が乗ってきた。この人も本宮大社前で降りるということで、降りっぱぐれの心配がなくなったところで、ようやく目的地に到着。降りたのは三人。ここから乗ったのは十人弱か。それにしても、長かった。このバスはワイド3・3・SUNフリーきっぷ対象内なので、呈示で乗れる。これだけで三分の二のもとをとったことになる。

#288 本宮大社前→紀伊田辺駅  龍神バス  2000円  15:05発  約125分

小雨だったがせっかくなのでお参りをして、バスに乗ろうと停留所に行ったら、ものすごい人の列である。半分以上の人が山登りの格好をしている。やってきたのは普通の路線バスで、これは座れるのか、いや乗れるのだろうかと心配したが、わざわざ立つ人が何人かいたこともあって、座ることができた。どうやら熊野古道を歩く人が主のようだ。土日にこういうバスを乗るとやたらと目につくのが、中高年の山歩きレジャーである。なお、本宮大社前には奈良交通と龍神バス、あと他に熊野交通と、べんりバスなる町民バスのバス停があった。近くの温泉で降りる人も何人かいて、特に湯の峰温泉で降りる人が多かった。全員が田辺まで行くわけではないようだ。湯の峰温泉をすぎると転回場で転回して、来た道を戻る格好になる。湯の峰温泉のあたりは道も細く車もわりと多いので、その道を2度も通り抜けるのはたいへんだ。結果的に定時より遅れる。バス車内に時刻表があったので照らし合わせてみると、近露王子で10分の遅れがでていた。しかし、栗栖川では2分の遅れになっていた。ここで時間を多めにとっているのかもしれない。栗栖川は中辺路町の中心地で、田辺からここまではJRバスも運行している。バスは降りる人もいたが、乗る人もいて、田辺まで満席状態。田辺市内での渋滞もあって、やはり定時よりは遅れた。JRに乗り換える人は急いでバスを降りていく。本宮大社前から田辺駅までちょうど二千円なので、運賃箱には大量の千円札があった。

補足

前日は桜井のホテルに泊まろうと思ったのだが、満室で名張のホテルに泊まった。このあたりの路線バスの旅のマストアイテム、ワイド3・3・SUNフリーきっぷを使用。趣味で路線バスに乗るには、本当にお得な切符である。

集計


初出 : 2003/05/01
最終更新 : 2003/10/13
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