豊田市(愛知県豊田市)←bc08 ↓名古屋鉄道(800円・約70分) 星ヶ丘(愛知県名古屋市) ↓名古屋市営バス(200円・約25分) 茶屋ヶ坂(愛知県名古屋市) ↓名古屋鉄道(200円・約40分) 名鉄バスセンター(愛知県名古屋市)→bc25 ↓三重交通(850円・約70分) 長島スポーツランド(三重県長島町) ↓三重交通(350円・約20分) 桑名駅前(三重県桑名市) ↓三重交通(650円・約50分) 阿下喜(三重県北勢町) ↓三重交通(450円・約25分) 福王山(三重県菰野町) ↓三重交通(790円・約45分) 近鉄四日市(三重県四日市市) ↓三重交通(720円・約40分) 平田町駅(三重県鈴鹿市) ↓三重交通(560円・約35分) 亀山駅前(三重県亀山市) ↓三重交通(360円・約20分) 椋本(三重県芸濃町) ↓三重交通(600円・約40分) 津駅(三重県津市)→bz20 ↓三重交通(390円・約30分) 久居駅(三重県久居市)→bc10
発車の約3分前にバス乗り場に到着。乗り場は駅からはいちばん遠いが、宿泊したホテルからはいちばん近いので助かる。既に乗っている人がけっこういた。このバスは三好町、東郷町と鉄道の恩恵を受けない地域を走る。けっこう乗り降りが激しく、豊田市から乗った人も名古屋市に入る前に全員降りてしまった。さすがに通勤・通学時間帯なのでバスに乗る人は多い。それ以上に多いのは道路を走る車の数である。けっこう広い道なのにけっこう混んでいる。狭い道に入ればより混んでいる。赤池駅で多くの人が降りる。ここで鉄道に乗り換えて名古屋の中心部に向かう人が多いのだろう。赤池からは何故か細い道を通ったりして、交通渋滞をくぐり抜けて星ヶ丘に到着。
少し時間があったので、最寄りのマクドナルドで朝食を摂り、バスに乗る。慌てていたので、小銭入れではない財布からお金を探してしまう。新500円玉しか入ってなかったので、だめかと思いつつ料金箱に入れたら、なんと新500円玉でも通用した。200円の均一料金で、500円を入れると300円がでてきた。星ヶ丘を出て少しすると右折する交差点がある。赤信号なので、当然バスは止まるが、その際エンジンも止めるのである。いわゆるアイドリング・ストップというやつである。名古屋市バスはアイドリング・ストップが徹底しているらしく、バス停での乗客の乗降時にもエンジンを止める。エンジンを止めてすぐつける場合もある。「できることからやる」ということなのだろうが、もはや「できないこともやる」段階になっているのではないだろうか。さすがに、交差点の真ん中で止まってもエンジンは止めなかった。何気に乗降客が多く、停留所に停車するたびにエンジンが止まるので、何となくいらいらする。茶屋ヶ坂で降りる人は四、五人いた。
既に予定よりもだいぶ遅れていたので、急ぐ。いわゆる基幹バス区間で、真ん中の車道がバスレーンになっている路線であるが、急いでいたので、交差点から道路のど真ん中を突っ切って、バスレーンにあるバス停まで走っていった。危ない。乗り場には多くの人が待っている。時刻表で時間を確認したいが、人が多すぎて見ることができない。そうこうしている間にバスがやってきた。その時間が8時55分なので、ここには8:55発と実乗車時間を書くことにする。バス車内はものすごく混んでいて、ステップに立たざるを得ないほどである。バスレーンを走るので快適なはずだったのだが、途中からバスレーンが工事中で、一般のレーンを走っていった。栄などで人がたくさん降りて、名古屋駅の近くにある名鉄バスセンターに到着。
長島温泉に行くバスは名四国道を経由する便と、高速道路を経由する便があるが、ここでは名四国道を経由する便に乗る。一般の路線バスとは違う、古い観光バスのようなバスがやってきた。缶ジュースを置くリングもあり、早速缶ジュースを置くことにする。途中まで名古屋市バスに並行路線があるようだが、市バスの停留所がある場所にも三重交通の停留所はない、という場所もあった。小学生五人が南陽町藤前というバス停で降りた。あの藤前干潟にでも行くのだろうか。あまり乗客はいなかった。それにしても多いのは車。普通の乗用車は多くないが、トラックや業務用の車が多い。バスはノロノロ運転で進む。橋を渡って三重県に入ってもノロノロ運転は続く。どんどん余裕時間を潰していく。やっと長島スポーツセンターに到着。
長島スポーツランドというだけあって、近くにその施設はあるが、私が今立っている後ろは住宅地である。バスが到着。既に女性が一人乗っていた。運賃表示器には「ナスポ」と書かれている。長島スポーツランドはそう略すらしい。三重交通のバスには無線機が搭載されている。このバスが来る前に名古屋行きのバスが通過していったから、「ナスポ一人乗車 どうぞ」などといった交信がなされていたのかもしれない。この路線自体は桑名の近郊線といった感じである。桑名と言えば「その手は桑名の焼き蛤」であるが、実際蛤の何かを売っている店があった。
かなり時間が厳しくなってきた。手元の資料ではこのバスに乗ると、阿下喜で3分の接続で次のバスに乗れる。バス同士で接続をとるかどうかはわからない。本当は余裕を持った計画を立てていたのだが、結局このバスに乗らざるを得なくなった。とにかく乗ってみなくてはわからない。幸い好タイミングでこのバスに乗ることができた。この路線はだいたい近鉄北勢線に並行して走るが、鉄道はだいたい1時間に1本なのに対し、バスは30分に1本である。しかも、ダイヤ上ではバスのほうが早い。そんなバスなのだが、少し遅れ気味なのにも関わらず、悠長に走っている。時間を気にしているせいもあるのだろうが、ちんたら走っているように思えてしまう。結局、次に乗ろうとしたバスには間に合わず、阿下喜で1時間55分待ちになってしまった。豊田での27分遅れが阿下喜で2時間遅れになってしまった。バス自体はけっこう乗客がいて、よく利用されていると思った。
とにかく今日中に久居に着かないと、明日以降の旅程はガタガタになってしまう。実質、今日中に久居に着けなくなった時点で、今回の路線バスの旅を全うすることは不可能となる。実は次の福王山でもぎりぎりの接続なのだ。阿下喜からは私以外は皆おばあさんが乗って発車。細い道を通る。やはり遅れ気味である。福王山に着いた時点で、次のバスの出発時間は過ぎていたので、諦めかけたが、時刻表を見ると、手元の資料と時間が違っていった。このバスがすぐに菰野駅行きとなって出発して、待機していた四日市行きのバスがバス停の前にやって来た。
先のバスで一緒に降りたおばあさんもこのバスに乗り換え、二人の乗客を乗せて出発。車が一台しか通れないような狭い道にあるバス停でおばあさんが降りて一人になる。前までのバスと違って、けっこう飛ばして走る。途中で時間調整をするくらいの余裕があった。四日市の郊外線ということでそれなりに乗るかと思ったが、それほど客は乗らず、近鉄四日市に定時で到着。このバスはJRの四日市駅まで行く。全員降りたが、一人乗る人がいた。
降車した場所とこのバス乗り場は少し離れていた。けっこう混んでいたが、座ることはできた。途中まで国道1号線を走り、右折。近鉄内部線の追分駅の前の踏切で内部行きの列車を待つ。この追分駅と内部駅前の間のバス停で降りる人がいちばん多かった。もっとも、内部駅前というバス停で辺りを見回しても、内部駅がどこにあるのかわからなかったが。再び国道1号線に合流して、快適に飛ばす。やはりそれなりのスピードで移動すると気持ちがいいものである。途中、鈴鹿高校というバス停を経由するが、乗ってきたのは五人くらいで、逆側のバス停で十数人が待っていた。
実は17時3分発のバスに乗る予定だったのだが、そのバスは遅れて8分頃に出発したので、このバスに乗ることにした。同じ亀山駅前行きなのだが経由地が違い、こちらのほうが所要時間は短い。結果を言えば正解で、ほれぼれするような運転ぶりだった。なんだか「俺に任せておけ」と言わんばかりの運転ぶりである。それでも定時より少しだけ遅れたというのはどういうことだ。途中まで前に乗ったバスと同じ場所を通るので、鈴鹿高校バス停も経由するのだが、やはり乗ったのは五人くらいだった。亀山のニュータウンを通り、亀山といえば駅前の印象しかない私にとっては新鮮な風景だった。17時43分頃に亀山駅前に着。
もうすっかり辺りが暗くなり始めてきている。椋本行きのバスは高校生がけっこう乗っていた。メモを見ても何故かこの区間についてのメモが抜けているくらい、印象には残っていない。なんせ、辺りが真っ暗だったのだから。大きな転車場の端にある椋本バス停で下車。
寒風吹き荒れる椋本バス停でバスを待つ。予定の時間なってもバスは来ない。ようやく5分くらい遅れてバスが来た。ノンステップバスで、普通のバスより車長が長かった。あまり見かけないバスである。待たされたので、喜んでなるものかと思うが、やはり嬉しい。このようなバスを運転する運転士はスキルが高いに違いない。本当に真っ暗なのだが、高校生が乗ったり、若い女性が乗ったりして、乗客はまま多かった。途中、大学病院の構内に入る。静岡の榛原病院では誰も乗らなかったが、こちらは三人ほど乗って、構内を経由した甲斐があったというものである。
津では少し時間があったので、駅で肉そばを食べる。今日のラストランナーは関ノ宮行きである。最初は二人しか乗っていなかったが、三重会館の辺りでけっこう人が乗った。三重会館はそのネーミングからして気になる存在であり、時間があったら調査したかったのだが、今回は無理である。いちいち運転士が口頭で「次は××です」と言うのが気になる。さすがに津は中心街でもそれほど明るくない。東京が明るすぎるのだと思う。無事に久居駅に到着。近くのスーパーで買い物をし、ホテルへ向かった。
この日は夜更かしがたたって、6時27分発のバスに乗る予定だったのにもかかわらず、6時20分に起きた。最初は20分遅れだったのが、阿下喜で2時間遅れに。亀山に着くまではこの旅の中断を覚悟していたが、亀山で17:45発の椋本行きのバスに乗れてほっとした。
今回、バスのスピードに関する記述が多かったかもしれないが、確かに安全も大切だし、公道を走る以上定時で走れないこともあると思う。ただ、なるべく定時で走らないと、乗客が離れていってしまうことも事実である。このへんのバランスが難しいが、初めから定時で走らせることを放棄するようなことはしないでほしい。もしくは、無理のないダイヤを組んでほしい。