今回は長野県の県庁所在地である長野市を目指す。途中、平日しか運行されていないバスに乗る必要があるので、仕事を休んで出かけた。この日は中央本線の特急で出発地である松本まで行ったのだが、特急の到着時刻から最初に乗るバスの発車時刻までが7分しかなく、松本は駅からバスセンターまでが少し離れているのでかなり急いで、なんとかバスに間に合った。
松本バスセンター(長野県松本市)←bc41 | ←bc42 ↓松本電気鉄道(720円・約30分) 化石館(長野県四賀村) ↓四賀村営バス(200円・約5分) 会田(長野県四賀村) ↓松本電気鉄道(440円・約20分) 明科駅前(長野県明科町) ↓生坂村営バス(770円・約35分) 山清路(長野県生坂村) ↓信州新町町営バス(770円・約30分) 新町(長野県信州新町) ↓川中島バス(1130円・約35分) 長野バスターミナル(長野県長野市)
乗ってすぐに発車。先月も松本に来たのだが、その経験がなかったら乗れなかったかもしれない。既に乗っていた乗客は二人だったが、信州大学の付近で降りてしまい、早々と貸切状態になる。国道143号線を往くのだが、山の中に入って、この先に集落があるのかな、と思ったら見えたのが矢室。セブンイレブンさえもある。その集落の中に入ったところにあるのが、終点の化石館だ。
四賀村営バスは既に停まっていた。「会吉行」と書かれていたので、会田に行くか運転士に訊いたら黙って肯くのみ。寡黙な男だ。バスは17人乗りの小さなバスだが、両替機もついている。座席のポケットには運賃表が挟まっていて親切だ。定時にバスは出発。懸念したとおり「次はxxです」といったアナウンスがない。会田に行くか訊いたのだからそこで降ろしてもらえるとは思うが、不安ではある。すると、会田のどこで降りるか運転士が訊いてきた。明科行きのバスに乗り継ぐという旨を伝えると、その場所で降ろしてもらえた。ちなみに乗客は私のみ。
このバスが土日休日運休のバスである。平日は7本もあるのだが、土日休日は0。なお、化石館から明科まで行くバスもあるのだが、平日の朝に1本運行されているだけなので、旅行者が乗るにはほぼ不可能である。会田から乗る人は私を含め3人。それにしてもこのバス、やけにゆっくり走る。何かあるのかと思うくらいだ。大木戸バス停の付近には「高速バス停留所入口」と書かれた看板が立っていた。長野道四賀バス停の入口ということだろう。私が以前松本から長野まで高速バスに乗ったときも、長野道四賀バス停で降りる人がいた。もう1人の客を乗せて、バスは明科駅前に到着。ゆっくり走っていたのにもかかわらず早着ぎみだった。次のバスまで時間があったので、明科町を散策したり、昼食をとったりした。
古坂行きのバスに乗る。高校生を中心にけっこう人が乗っていた。明科駅13時29分着の普通列車に接続しているようで、そこから乗り継いでくる人を待って少し遅れて出発。生坂村営バスだが、生坂村に入る前に半分弱くらいの人が降りる。生坂村の中心を経て、関屋下に到着。ここ止まりの便が多い。近くには生坂村バスセンターという建物があった。ここで二人降りて、残ったのは私を含め二人。もう一人もすぐに降りて、いよいよ一人旅になった。山清路の手前で信州新町町営バスが停まっていた。このバスも少し遅れていたが大勢に影響はなかった。バスは無人になって終点の古坂に向かっていった。
山清路は名勝ということになっているが、それほど感銘を受けるほどではない。近くにある温度計は33℃と表示されている。そんな中で道路工事をしていて、お疲れさまである。バスは7分くらい遅れてやってきた。休みすぎたか。このバスも古坂を経由していく。近くに商店はあるが待合所はなし。近くに何もなかったが待合所はあった山清路と比べると、どちらでバスを待ったほうがいいかはそのときの状況によりそうだ。バスは犀川に沿った国道19号線を走っていく。途中、さぎり荘という信州新町町営の温泉施設に立ち寄っていくが、乗降はゼロだった。というか、ここまで私以外に乗客がいない。信州新町に入って鹿道というところでようやく人が乗ってきた。以降、もう一人が乗る。遅れていたはずが、新町に着いた頃には定時になっていた。
新町の時点で二人乗っていたが、もう一人はすぐに降りてしまった。閑散としたまま長野市に入る。明科から並んで走っていた犀川と別れ、長野市中心部を目指す。長野中心部まで3Kmという地点でまとまって乗ってきたが、それまでは本当にがらがら。鉄道がない信州新町と県都長野を結ぶバスだから乗る人が多いと思っていたのだが、こんなものなのだろうか。このバスは長野駅には入らず千歳町が終点となる。私は長野バスターミナルで下車した。
バスターミナルから駅まで歩いて、新幹線で帰った。町村営バスを使って松本から長野まで乗り継ぐルートを見つけたときは小躍りしたものだが、何だかんだで実行するのがこの日まで延びてしまった。