bc41. 中日本彷徨編1 白鳥→松本 2002/09/22

行程

美濃白鳥(岐阜県白鳥町)←bc26 | ←bc37
 ↓JR東海バス(1410円・約55分)
牧戸(岐阜県荘川村)
 ↓濃飛バス(1930円・約80分)
高山濃飛バスセンター(岐阜県高山市)→bz16
 ↓濃飛バス(1530円・約80分)
平湯温泉(岐阜県上宝村)
 ↓松本電気鉄道(2300円・約245分)
松本バスセンター(長野県松本市)→bc42 | →bz10

経過

#242 美濃白鳥→牧戸  JR東海バス  1410円  8:40発  約55分

6月に乗ったときは名古屋から来たバスで特急らしい装備のバスだったが、今日乗るのは美濃白鳥始発で普通のバスである。9月30日をもってJRバスとしては廃止、白鳥−牧戸間は岐阜バスに移管されることになる。その旨の張り紙がされていた。乗ったのは私ともう一人葬式に行くという老人。沿線には既に岐阜バスの停留所が設置されていて、くすんだ青のJRバスの停留所と新しい赤の岐阜バスの停留所とが並んで立っていた。老人が降りてしばらく一人きりだったが、蛭ヶ野のあたりで女性二人組が乗車。白川郷まで行くという。私は牧戸で下車。

#243 牧戸→高山濃飛バスセンター  濃飛バス  1930円  9:40発  約80分

牧戸では既に高山行きのバスが停まっていた。それに乗る。数分遅れて出発。しばらくは岐阜バスの新しい停留所が沿線に見える。新しい岐阜バスは美濃白鳥から牧戸を経由して、桜の郷荘川まで行くのである。桜の郷荘川は高速バスも停まる。実際、「道の駅 バスの駅」という看板があった。ここでは一人乗車。荘川村内から中学生が数人乗っていて、その他にも乗客が意外と多かった。高鷲村、荘川村と通ってきた身には意外と「街」な清見村を経て、高速バスも停まるという、崇教真光総本山前を通過。本殿らしき建物は工事中だった。このあたりから道路が渋滞しだした。

#244 高山濃飛バスセンター→平湯温泉  濃飛バス  1530円  12:40発  約80分

高山に着いて時間があったので、周囲を散策する。やけに人が多かった。これからの予定は平湯温泉まで行き、そこから乗鞍に行くというものだったが、平湯温泉での乗り継ぎが微妙だったので窓口の人に訊いてみた。すると、「乗鞍に泊まりますか?」と訊かれる。否、と答える。なんと乗鞍への道は5時間待ちらしい。なんでも、今年でマイカーが入れるのが最後になるので混んでいるとのこと。これでは、乗鞍に着いた時点で今日が終わってしまう。仕方がないので予定変更する。とりあえず平湯温泉まで行くのには変わりがないので、平湯温泉までの乗車券を券売機で買う。1万円で買ったので、お釣りは8000円と小銭だった、はずだった。

新穂高行きのバスに乗る。女性の団体や夫婦など、明らかに観光客が乗る中、地元の女子高生らしき人も乗った。だいぶ遅れているという話を聞いたが、なんとか定時で発車。しかし、高山市内が異常に混んでいる。三之町あたりまで行くのに15分かかった。なんとか市街地を抜けると、昔友人と二人で昼食を食べた食堂が見えた。意外に市街に近かったのだな、と回顧する。あの時通ったときはそれほど混んではいなかったのだが、平日だったからだろうか。丹生川で何人か乗り降りした以外は、乗客は皆観光客だった。

#245 平湯温泉→松本バスターミナル  松本電気鉄道  2300円  14:15発  約245分

平湯温泉のバスターミナルは、大型観光バスも停まっていて、人が大勢いる。ここで松本行きのバスの乗車券を買ったとき、高山で乗車券を買ったときに8000円のお釣りを取り忘れたことに気づいた。かなりのショックである。しかし、過ぎてしまったことは仕方がない。小雨が降っていたので、その場にずっといた。14時12分頃、新穂高方面から来た松本行きの特急バスがやってきた。ここで数分間停車するようである。買った乗車券をここで渡す。発車は定時より5分遅れの14:20だった。平湯から長野県に行くのは安房トンネルを通る。以前はかなりきつい峠道を通らなくては長野県には行けなかったが、このトンネルができたので、随分楽に行けるようになった。全長4370m。トンネルというのは退屈なオブジェクトで、橋だったら回りの景色が見られたりできていいのだが、トンネルだとただ暗いだけである。トンネルを抜け、上高地への分岐する道を過ぎたところで渋滞に巻き込まれる。これが遅々として進まない。何事かと思えば、入山トンネルでバイクと車が接触事故を起こしたらしい。ノートパソコンを立ち上げて入山トンネルの場所を確認したがこれがけっこう遠い場所にある。今日はこれでおしまいなので次のバスの心配をしなくていいのが不幸中の幸いだった。しかし、本当に動かない。道には歩いている人もけっこういた。間違えなく歩いた方が早い。なんとか沢渡まで到着し、ここでトイレ休憩となる。それにしても車は全然動かないのだが、バイクは反対車線の隙をついてびゅんびゅん走っていく。トンネルの中でもそうだからけっこう危ない。これはバイク乗り入れ禁止にしたほうがいいのでは、と思うほどである。前川渡からなんとか流れるようになる。そして問題の入山トンネル。確かに幅が狭く見通しが悪い。その後は順調に流れたのだが、なんせ道は狭いしカーブは多いしでそれほどスピードは出せない。それでもバイクはどんどん抜かしていくから、怖いものである。結局新島々に着いたのは17時45分。最初新島々で降りた人は多くなかったが、この後も渋滞があるという情報、バスもいつ着くかわからないという情報が出され、多くの人が電車に乗り換えていった。普通の旅行だったら私も乗り換えたかもしれないが、これは路線バスの旅である。バスに殉ぜずして何が路線バスの旅だ、ということでバスに残ることにした。もしバスが新島々で運転をうち切るというのであれば、バス代替の電車に乗る、でもいいかなとか思ったのだけど。最初にトイレに行くことを勧めていたので、私はトイレに行っていたのだが、バスに残っていた人が二人いてその人たちはずっとバスの中にいたので、結局私が戻ってくるのを待っての出発となった。確かに新島々を過ぎてから渋滞につかまったが、予想したほどではない。電車の方が早いかもしれないということだったが、結局バスは電車よりも10分くらい早く松本に着いた。よくよく考えれば、電車はダイヤが分かっているのだからいつ着くかは明白である。しかし、バスはいつ着くかわからない。乗っていないとわからない。その結果を知るためだけでも、バスに残っていて正解だったのではないだろうか。何はともあれ、平湯温泉から4時間以上かかって、ようやく松本に到着した。

補足

岐阜まで夜行バス、岐阜からJR、長良川鉄道で白鳥入り、という6月と同じルート。乗鞍に行けなかったことや渋滞に巻き込まれたことはそれほど悔しくはないが、8000円を取り忘れたことはめちゃくちゃ悔しい。自分のミスだけに尚更である。

集計


初出 : 2002/09/23
最終更新 : 2003/10/06
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