倉敷駅(岡山県倉敷市)←bc17 ↓中国JRバス(530円・約60分) 岡山駅 (岡山県岡山市)→bz23 ↓中鉄バス(830円・約70分) 福渡/福渡駅(岡山県建部町) ↓旭川さくらバス(1000円・約80分) 久世駅前(岡山県久世町)←bz28 ↓中鉄バス(230円・約10分) 勝山(岡山県勝山町) ↓中鉄バス(830円・約35分) 湯原(岡山県湯原町)→bc50
国鉄時代から走っているような古い型のバスだった。それなりに乗客は多い。川崎医大の前を通るのだが、えらい大きな敷地でびっくりした。医学系の博物館もあるようだ。ここでは一人乗車。それなりに区間利用客がいて、岡山市内に入ると乗客がどんどん増えていった。だいたい席が埋まるくらいにまでなった。西岡山駅前というバス停があって、こんなところに駅などあったか?吉備線の駅か?と思ったが、後で調べると貨物の駅だった。天満屋前で半分以上の乗客が下車。岡山駅まで行く人の方が少数派だった。
時間があったので岡山市内を適当にまわったのだが、だいぶ雨が降っていて難儀した。次に乗るバスは津山行きで、中鉄バスターミナル始発である。既に数人の客が乗っていた。岡山駅から乗ったのは二人。この日は夜行バスで津山を経由して岡山まで来たのだが、そのルートを逆走する形となる。国道53号線を北上するかっこうだ。どこまで走っても岡山市という感じだったが、やけに立派な建物の免許センター前を出るとようやく御津町に入る。津山行きではあるが、殆どの人が岡山市内で降りていった。御津町内で降りた人も数人いて、福渡の時点で私の他にもう二人が乗っていた。
今度乗るバスは旭川さくらバスと言って、沿線の町村が協力して運行しているバスである。建部町内の八幡温泉郷が始発地だ。やってきたバスは一人乗客がいた、と思ったら関係者のようだった。とにかく旭川に沿って走る。どこまで行っても川ばかりだ。少し寝て気づいてもまだ川のそばを走っている。おまけに誰も乗らない。たまに利用を促すアナウンスが流れるのが涙ぐましい。落合町内に入ってようやく客が乗ってきた。このバスは久世町内まで行く。行ってみて初めてわかったのだが、久世はけっこう大きな街で、「久世市」と言っても差し支えないくらいである。ただこのあたりには「真庭市」構想があるようである。旭川さくらバスでの案内放送によると、久世はこのあたりでは商業の中心地らしい。
雨の久世を少し歩いて、勝山行きのバスを待つ。少し遅れて到着する。このバスは岡山から高速道路を使って来たバスであるが、落合からは各停になる。ここでは私の他に数人が乗り、新聞が降りた。その後は乗り降りはなく、全員が終点の勝山で下車した。
先ほどのバスに乗っていた人のほとんどが湯原温泉、蒜山高原方面のバスに乗るようだった。そうであれば、岡山から湯原、蒜山への直行バスに乗ったほうがいいと思うのだが。普通に乗ると勝山で分断される分、余計に運賃がかかる。往復乗車券を使っていれば通しで乗れるのかもしれないが、金銭で運賃を払っていた人が多かった。けっこうな乗車率で勝山を後にし、湯原温泉へと向かう。湯原温泉の前にも真賀温泉、足温泉といった温泉がある。ただ、ここで降りる人はいなかった。いよいよ、湯原に到着といったところで、一悶着。湯原でどこの宿泊施設に泊まるかはわかっているのだが、どのバス停で降りるのかがわかっていない客がけっこういて、もう通り過ぎてしまったとか、ここで降りるべきとかでばたばたした。自分が降りるべきバス停くらい事前に調べておけよ、とも思いつつ、実は私もどのバス停が今日の宿の最寄りバスか把握してなかった。とりあえず湯原バス停で降りることにはしていた。バス停の近くに観光案内所みたいなものがあるかとも思っていたのだが、そういうものはなさそうだった。とりあえず周りをきょろきょろしたら、偶然に私が泊まる宿が見つかった。
本当は前回の出雲市から更に東に進むつもりだったのだが、乗る予定だったバスが予約しないと乗れないバスだということがわかったので、予約しないと乗れないバスは路線バスとは言えない、という考えから前回の出雲市でうち切りにすることにした。もちろん厳密な意味では予約しないと乗れないバスも路線バスなのだが、この旅で扱う路線バスの定義からは外れているということでご承知いただきたい。そこで、岡山県から北進することで鳥取県を目指すことにした。
また、今回は路線バスの旅史上、初めて温泉旅館に宿をとった。だからどうということもないが、岡山、鳥取県境を越えるバスが少ないため、かようなことになった次第である。今回はだいぶ雨にたたられた。最近、旅行中の降水率が高いような気がする。日頃の行いが悪いのだろうか。